いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

同人誌制作のスケジュールの振り返り。

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昨日に引き続き、技術書典7で頒布する『Math Poker Girl』の作成に関する振り返り。

今日はスケジュールがどうだったのかについて。

概要

まず概要は以下:

日付・期間 内容 補足
7/10 当落通知
7/12 リポジトリ作成 Githubのプライベートリポジトリ
7/15 執筆開始
7/15〜7/23 はじめに、プロローグ 9P、構想や執筆環境の用意も実施
7/24〜8/1 第1章 40P、ポーカーのルール
8/2〜8/8 第2章 32P、オッズ計算
8/9〜8/11 奥付、各種デザイン  \TeXとの格闘
8/12〜8/24 研究(第3章)、表紙、エピローグ プログラム書いたり計算したり
8/25〜9/2 第3章 46P、ハンドレンジとポジション
9/3〜9/4 おわりに、トンボ、隠しノンブル 印刷用/電書用のMakeも用意
9/4 初稿完成
9/5〜9/6 赤入れ 見出し構造の修正、索引付けも
9/7〜9/9 赤入れの反映 背表紙の作成も
9/9 最終チェック
9/10 入稿 締切は9/11だった
9/10 電書版にリンクを追加 PDF内でジャンプ可能に
9/13 ダウンロードカード作成、入稿 締切は9/17だった

まずあらかじめ断っておくと、実は6月末に退職していて(退職エントリをちょっと書こうとしてやめた)、7月からは体調を整えつつ転職(or 独立?)のために療養&勉強中。
整体に行ったり泳ぎに行ったり、あるいはSleepTownの紹介記事を書いたりというのは、体調を直して回復するため。
あと技術書を書いてるのも勉強の一貫(タスクマネジメントとかマーケティングとか)。

なので、普通はフルタイムで働いて趣味の時間で執筆だと思うんだけど、自分の場合はフルタイム(といっても10時〜17時くらい)で執筆して夜は泳ぎに行ったり週2で休息したりという感じで進めていた。
(そうでもしないと普通はこのページ数書けないと思う・・・)
そういう意味で、普通とはちょっと違うかも。

あとちょっと特殊なこととして8/12〜8/24に研究をしてるんだけど、これはもう普通に数学の研究。
既存研究があるわけでもないので調査のためのフレームワーク(トイゲーム)を考えて実際に触れてみたりRubyでプログラム書いて調査したり数式をこねくり回したりして、意味ある結果が出るかどうか調べてた。
その結果をまとめたのが第3章になってて、技術書を書いてたというより論文を書いてた感じになってる。
(残った課題が確認問題になってるけど、先行研究として強化学習とこの本についてまとめてそれを調べれば学位論文くらいにはなるはず)

執筆のペース

こういうのは実績の把握が重要なので、wc -l -mでカウントして日数と比較すると、次のようになっていた:

内容 ページ数 行数 文字数 日数 ページ/日 行/日 文字数/日
第1章 40 1814 46,367 9 4.4 202 5,152
第2章 32 1360 34,237 7 4.6 194 4,891
第3章 46 2187 73,045 9 5.1 243 8,116

第3章のペースがいい感じに見えるけど、これは慣れてきたというより、表が多かったのが原因に思う。
なので、1日あたり4.5ページ、200行、5,000字くらいが今の自分の執筆速度っぽい。

うーん、でも実際にコミットしてたときの差分文字数はもう少しあったような・・・
もう少しちゃんとやるなら各コミットの差分を追わないとダメかもしれない。
あと、実際の作業時間の集計をとるとか。
(一応、大雑把な作業時間はとってある)

ただ、作業分量の見積もりに必要なのは最終的な数字で、今の数字だけでも、例えば100ページの本を作ろうと思うなら自分の場合は22日くらい、つまり3週間ちょっと必要そうだと分かる。

推敲・校正にかかった時間

今回めちゃくちゃ反省したのがコレ。
推敲・校正がめちゃくちゃツラかった

もうこんな推敲・校正は絶対したくない・・・

今回、印刷はねこのしっぽさんにお願いしたのだけど、116Pを超える場合は締め切りが約1週間早くなって9/11に。
そして、初稿が出来たのが9/4だったので、もう必死に赤入れとその反映、校正を行った。
これがツラいのなんのって・・・

間違い探しをするわけだから、もうひたすら集中し続けないとダメで、頭痛と肩こりがホントに酷いことになった。
療養とはなんだったのかとなるレベル。
まぁ、その分いい本に出来た自信はあるけど。

実績ベースの話をすると、9/5, 6の2日間で赤入れをやって、約150ページを約15時間かけている。
また、その赤入れの反映は9/7〜9の3日間でやっていて、約21時間かけている。
赤入れのペースは約10ページ/時、反映のペースは約7ページ/時。

まず、推敲・校正はめちゃくちゃ集中力・精神力・体力を削られるので、1日2〜3時間くらいまでにしておくべきだと思った。
今回は無茶し続けたので頭痛で死にそうになった。
ホントに無理。

そして実績ベースで考えるとチェックは10ページ/時、反映は7ページ/時なので、1日に出来るのはチェックで20〜30ページ/日、反映で14〜21ページ/日となる。
仮に100ページの本なら、チェックだけで3〜5日、反映で5〜7日くらいは見積もっておかないと死ねる。
執筆ペースを考えると100ページの本で22日くらいだったので、執筆:推敲で3:1〜2:1くらいの比率になるようにスケジュールを組んだ方がいいっぽい。

加えて今回失敗したのは、時間がなかったのでいろんな目的の推敲・校正をいっぺんにやったこと。
昨日の記事に書いた、

  • 読点の削除
  • 段落の改善
  • 不要な語句の削除
  • 索引付け

に加え、

  • 節を小節に分割して構造を修正
  • 誤字の修正
  • 数式のチェック

あたりも一緒に進めていたので、かなり大変だった。

このへんは時間がなくて一緒にやらざるを得なかった感じなので、余裕を持って何回かに分割してやった方がいい
(『数学文章作法』でいう「ローラー作戦」ではなく「フェーズ作戦」を使う)

締め切りからの逆算

ということで、約100ページの本を作る場合、締め切りから逆算して次のようなスケジュールにした方がよさそうだった:

内容 備考 相対日数
イベント当日 -0
入稿締め切り 1週間〜2週間前 -14
推敲・校正 約2週間(稼働率25%〜40%) -28 〜 -14
初稿締め切り -28
執筆 約4週間(稼働率100%) -56 〜 -28
執筆開始 -56

(執筆は少し余裕を追加して3週間ではなく4習慣としている)

執筆、推敲・校正の期間については、約50ページなら半分、約150ページなら1.5倍、約200ページなら2倍といった感じ。
次回以降の参考にしたい。

(こういう実績ベースの見積もり、重要だよね・・・ちなみに、次に参加するつもりの第29回文学フリマ東京は11/24なので約10週後でもう動き始めないとw)

レビュー

そういえばレビューを依頼しなかった。
これは原稿が出来上がるのがギリギリになるだろうと予想してたからと、適切なレビューアが思い浮かばなかったから・・・

もし今後依頼するなら、さらに余裕あるスケジュールを組まないとダメそう。
(みんなよくフルタイムで働いて原稿書いてさらにはレビューとかまでお願いする時間を確保できるよなぁと感心する)

マイルストーン

今回、リポジトリGithubにプライベートリポジトリを作り、Github Projectsでのタスク管理を試してみたのだけど、マイルストーン機能は使わなかった。
ただ、今回の実績で初稿の締め切りをいつぐらいにすべきかは分かったので、次はマイルストーン機能を使ってみてもいいかなと思っている。


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今日はここまで!