いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

哲学

キーボード。

自分が昔ブログに書いた文章を見ていて、そういえばこんな記事も書いてたよなというのがあったので、こちらでも。 以下の記事の中で引用している文章は、ホントに素晴らしいと思う。 書いたのは2005年9月20日。 先日、母校の文化祭に行って手に入れた文芸誌…

傲慢は哲学をスピリチュアルに至らしめる。

Twitterを見たいたら、次のようなツイートがあった。 たとえばこの私が我を忘れて映画に没頭していたとする。この場合「世界」と「私」は映画と一致する。そして映画の世界に私が登場しなくても映画を見ることができるように、この世界にこの私が登場してい…

「ネガティブ投票」という投票方式を考えてみた。

昨日は多数決について考えた。 それに関連して、昔考えた「ネガティブ投票」というのを紹介してみたい。 ネガティブ投票って? 普通の選挙の投票は、「この人を当選させたい」というポジティブなものになっている。 これに対して、自分の考えた「ネガティブ…

「多数決」について改めて考えてみた。

以前、多数決に関して、以下のような記事を書いた。 これは「投票された割合に応じて権限を与えるべきでは?」という意見に対して、数学的な視点から分析した話。 これとは別に、ちょっと思ったことがあったので、今日はそれについて書きたい。 功利主義と世…

『数学する身体』を読んでみた。

『数学する身体』が気になったので、読んでみた。 数学する身体作者: 森田真生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/10/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (17件) を見る 概要 数学は高度に抽象化され、もはや現実の世界に縛られることなく、論理の世…

『深夜の赤信号は渡ってもいいか? いま使える哲学スキル』を読んでみた。

昔、『空想哲学読本』という本を読んで面白かったので、同じ著者の書いた『深夜の赤信号は渡ってもいいか? いま使える哲学スキル』という本を読んでみた。 深夜の赤信号は渡ってもいいか? いま使える哲学スキル作者: 富増章成出版社/メーカー: さくら舎発…

『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』を読んでみた。

本屋をブラブラしていたら、面白そうな本をみつけた。 タイトルは『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』。 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」作者: 渡邉格出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/09/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (19件) を見る…

「似ている」の対称性と非対称性。

昨日の記事に関連して。 せっかくなので、忘れないうちに書いておく。 「似ている」の対称性 まずは「似ている」の対称性から。 似る、というのは、本来的には双方向的で、すなわち、一方が他方に似ている、というのであれば、同時に他方は一方に似ているこ…

「神様」について考えてみた。

体調が悪いので、縮小更新。 昔書いた文章から。 書いたのは2004年の9月11日。 (書いたときのタイトルは、単に『神様。』) 神様についてちょっと考えた。 まぁ、以下に書くことは、何を今更、と思う人もいるだろうけど。 さて、こういった議論をするときに…

何かが「変わる」というのは、何かが「変わっていない」ということ。

以前、『足の裏に影はあるか? ないか?』の感想を書いた。 そのとき、サラッと次のようなコメントを書いた。 ポイントは、「何かが『変わる』というのは、『変わっていない』部分があって初めて成り立つ」ということ。 昔のブログを見ていたらこのことへの…

人工知能に「身体性」が必要なわけ。

昨日の記事で、最後に次のようなことを書いた。 もっとも、今の考えとはちょっと違っていて、AIとの関連から身体性については述べていたんだけど。 具体的には、AIを開発したとしても、そのAIが自身の感情や行動を表現したり、あるいは他から影響を受けたり…

文学フリマで出す新刊『ゆうら』が完成。

第21回「文学フリマ東京」で新刊として出す『ゆうら』がやっと完成した。 見た目 見た目はこんな感じ。 溢れ出す手作り感w 製本に関して 今回は『哲学散歩道』を作ったときとは違って、ホッチキスを使った製本。 印刷した紙を折って、ホッチキスで留め、製本…

文学フリマで出す予定の新刊『ゆうら』の表紙を作ってみた。

第21回「文学フリマ東京」で新刊として出す予定の『ゆうら』の表紙を作ってみた。 完成品 とりあえず、完成品がどんなふうになったかから。 ただ、印刷すると少し色合いが変わったりするので、まだ少し調整するかも。 メイキング ここからはメイキングの話w …

「朝三暮四」について考えてみた。

この前、友人と会って話をしていたとき、「朝三暮四」という故事成語についてちょっと考え直すことがあったので、それについて。 あと、それに関連する強化学習の話やお金の話とか。 ことの起こり どういう文脈で「朝三暮四」という言葉が出てきたのかをちゃ…

『足の裏に影はあるか? ないか?』を読んでみた。

最近、入不二先生の『あるようにあり、なるようになる』を読んでる。 あるようにあり、なるようになる 運命論の運命作者: 入不二基義出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/07/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る こちらの感想はまた別に書…

同人誌を製本してみた。(その3)

昨日は本文の組立てまで説明した。 今日は表紙の作成と、全体の組立てをやっていく。 黄ボール紙の裁断 まずは黄ボール紙の裁断から。 あらかじめ書籍用のサイズにカットされた黄ボール紙も売ってるんだけど、自分が買ったのは四切判の大きなものなので、適…

同人誌を製本してみた。(その2)

昨日は本文の印刷まで説明した。 今日は本文の組立てをやっていく。 本文の裁断 まずは本文の裁断から。 これは何をやるのかというと、A5の内容をA4の紙に印刷したので、半分に切って、A5サイズにするという作業。 実際のところ、これは裁断する代わりに折る…

同人誌を製本してみた。(その1)

自分は哲学が好きで、『哲学散歩道』っていう同人誌を書いたりしてる。 今日は、その『哲学散歩道』をどうやって製本したのかを、ちょっと紹介してみたい。 完成した本の姿 手順などを紹介していく前に、まずは完成した本の姿を紹介しておきたい。 思ったよ…

哲学書の「難しさ」に関して思ったこと。

自分は哲学が好きだけど、哲学者本人の書いた、いわゆる「哲学書」というのはほとんど読まない。 なぜって、理由は簡単で、「難しい」から。 なので、哲学に関する本を読むとしても、それは(例えば飲茶さんが書いた『14歳からの哲学入門』のような)「哲学…

『14歳からの哲学入門』を読んでみた。

飲茶さんの新刊、『14歳からの哲学入門』を読み終わったので、その紹介と感想など。 14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト作者: 飲茶出版社/メーカー: 二見書房発売日: 2015/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る コンセプ…

抽象化について考えてみた。

たろいもさんが抽象化に関して興味深い記事を書いていた。 なので、抽象化に関する自分の考えを書いてみたいと思う。 抽象化と体系化 引用元のブログでキーワードとなっているのが、「抽象化」と「体系化」という言葉。 この2つは非常に関係が深い言葉だけれ…