いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

猿ヶ京温泉に輪行で行ってみた。

昨年、輪行宝川温泉に行ってきた。

この宝川温泉がすごく良かったので、今年も行こうかな、と。

調べてみると、宝川温泉があるみなかみ町には他にもたくさん温泉があって、有名な水上温泉を始め、そのすぐ南にある上牧温泉(ここも行ったことがあって、温泉はぼちぼちだったけど、景色が素晴らしく、料理も美味しかった)や、秘湯的な法師温泉など、ホントにいろいろあるみたい。
なので、連休を使って温泉巡りもいいなぁと思ってたんだけど、連休は残念なお天気で、結局行けず・・・

そのあともスッキリしない天気が続いてたんだけど、この前の日曜日(8/20)がなんとか雨が降らないで済みそうだったので、そのスキを狙って出かけてみた。

5LINKS

さてさて、そこで問題になるのが、どの自転車を使おうか、ということ。

一番無難なのは、いつも乗ってるコーダーブルームのロードバイク
ただ、この前5LINKの折りたたみ自転車を買ったので、せっかくだから使いたいところ。

とはいえ、宝川温泉に行くとなると、一番キツイところで10数パーセントの登りを登らないといけないので、この自転車でどれくらい走れるのかが分からない・・・

そんな中、調べてみると、同じくみなかみ町にある猿ヶ京温泉に行くのであれば、そこまでキツイ坂は登らないで済みそうなことが分かった。
猿ヶ京温泉のさらに先には法師温泉もあって、頑張れば行けそうな感じ。

ということで、5LINKSの折りたたみ自転車で後閑まで輪行し、そこから猿ヶ京温泉、可能なら法師温泉まで行くことにした。

出発〜後閑

法師温泉まで行くことを考えてたので、出発は朝早く。
朝の5時半には家を出た。

最寄りの駅についたら、自転車をさっそく輪行状態に。

いやー、5LINKSはやっぱりすごい。
ものの数分で輪行状態に出来たw
専用の輪行袋であるリンコロに入れればそのまま転がしていけるので、これも便利w

さらに、電車の中では、こんな感じで括りつけておけるようになってる。

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これも地味に便利でいいw

6時ちょっと前の電車に乗って、武蔵野線京浜東北線高崎線上越線と乗り継いで行き、後閑駅に着いたのが9時20分頃。

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いやー、遠いw
けど、上越線に乗ってると途中から山やら川やらが見えてきて、テンションがあがるw
この景色を見るだけでも、来た甲斐があったと思えるくらいにいい景色w

後閑〜猿ヶ京温泉

到着したら、さっそく輪行状態を解除。

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これもものの数分w
このお手軽さは、やはり折りたたみ自転車のいいところw

今回走ったのは、こんなルート:

後閑駅をスタートしたら、県道61号〜県道273号を進んでいき、国道17号と合流。
あとはひたすら国道17号を北上していくという、片道約15kmのコース。
登りが続くものの、それでも一番大変なところで平均斜度6%と、ロードバイクなら難なく走れるレベル。
まぁ、今回はロードバイクではなく、折りたたみ自転車なので、それがどう影響するか、という感じではあったのだけど。
(ちなみに、サイクルジャージではなく、少し動きやすい程度の普段着)

さてさて、スタートするとすぐに見えたのが、みなかみ町の町役場。

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てっきり水上駅の近くにあるんだと思っていたら、後閑駅の近くにあったのね・・・
ちょっと驚き。

そして、すぐに月夜野橋を渡る。

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いやー、利根川がキレイw

そのまま走っていくと、すごい高いところに橋?がかかってるのが見えて、あんなところまで登ったりするのか?とちょっと驚くんだけど、それは上越新幹線の高架だった。
ほっと一安心。

微妙に登ったり下ったりしつつも、特に問題なく進み、あっという間に国道17号に合流。
あとはここをずっと進んでいけばいいだけ。

ちなみに、国道17号をずっと進んでいくと、三国峠を越えて新潟県に入り、苗場〜越後湯沢と繋がっていくみたい。
まぁ、さすがにロードバイクじゃないと、そっちの方までいくのは無理だけど(^^;

さて、ゆるゆると薄い登りを進んでいくと、まず見えてきたのが、湯宿温泉。

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ここもいくつか温泉があり、気にはなってたんだけど、今回はスルー。
今改めてwikipediaを見てみたら、『ねじ式』で有名なつげ義春が訪れたりしてた温泉なのね。

さらに進んで、赤岩温泉を通り(ここは廃業してるっぽい?)、左手に何やら大きなプール?が見えてきたところから、本格的な登りが。

登りとしてはそこまでキツくはないはずなんだけど、折りたたみ自転車だとさすがにここは厳しかった。
まっすぐな道で、ずっと先まで登りが続いているのが見えるのはけっこうキツイ(^^;

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が、まったく進めないというほどではなく。
途中、何度か休みつつ、一番軽いギヤでゆるゆると進んでいく。

そうやって頑張って進んでいき、登りが終わったところで見えてきたのが、猿ヶ京温泉の看板!

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そして、その少し先に、赤谷湖が一望できるスポットが!

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そして、なんかちょっと変わった見た目のローソンがあったので、休憩。

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この時点で11時ちょっと前で、問題は、さらに先の法師温泉を目指すかどうか。

法師温泉猿ヶ京温泉からさらに8kmくらい先で、しかもまだまだ登ることになる。
ついでにいうと、法師温泉は混んでる場合、午前中で日帰り温泉の受付を終えてしまうこともあるようで、行ったとしても最悪は入れない可能性がある。

ということで、今回は法師温泉は見送ることにした。

猿ヶ京温泉センター

まず向かったのは、猿ヶ京温泉センター。

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みなかみ町(水上) 猿ヶ京温泉センター 日帰り温泉施設

ひっそりした感じの入り口で、ちょっと入るのが不安になるような・・・
とりあえず自転車を停め、入っていく。

玄関をくぐると、明かりもつけてなく、土間みたいなところに。
なんか間違えたかなぁ、と思っていたら、中から人が。
食事ですか、と訊かれたんで、お風呂は入れますか、と応えたら、なんと、お風呂はお休みとのこと。
日曜がお休みというわけではなく、たまたまその日お休みだったということで、ちょっとツイてなかった・・・

ご飯も気になるところではあったんだけど、11時過ぎとちょっと早かったんで、パス。
うーん、残念。

湖城閣

続いて向かったのが、湖城閣。

今回一番楽しみにしていたところで、温泉巡りのためにみなかみ周辺で宿を探していたときに見つけたのがここ。
赤谷湖のほとりにあり、露天風呂から赤谷湖が眺められるということで、楽しみにしてた。

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が、着いてみて、これは・・・という感じ。
これまた、ちと不安に(^^;

中に入っていくと、フロントだったんだけど、これまた電気がついてない・・・
まさかここも休み?と思ったんだけど、呼び鈴を鳴らしたら人が出てきて一安心。
日帰り温泉もOKだった。

で、それからフロントの明かりをつけて、お風呂の場所の案内までしてくれた。
それでいいのか・・・?

古城閣のお風呂は、男女別の内風呂と露天風呂、それと、家族用の貸切風呂に、混浴の露天風呂。

まず向かったのは、内風呂。

と、その前に、なんかやたらレトロな空間がw

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さて、肝心のお風呂だけど、内風呂はなかなかいい感じ。
自分以外にお客がいないっぽくて、日曜日でそれって大丈夫か、というのはあったけど、貸切状態で楽しめた。
赤谷湖を見ることが出来て、いい感じ。

露天風呂の方はというと、いい眺めではあったんだけど、ちといろいろ浮きすぎだったのはマイナス(^^;
露天だから仕方ない部分はあるけど、お湯を循環させてれば、あそこまですごい状態にはならないと思うんだけどなぁ・・・

そのあとは、混浴の露天風呂の方へ。
といっても、貸切状態だったので、混浴も何もないんだけどw

宝川温泉に行っていたので、こちらも開放的で赤谷湖がよく見えるのかなと期待していたんだけど、うーん、割としょぼかった(^^;
確かに赤谷湖は見えたんだけど、木でけっこう視界が遮られてしまってた感じ。
さらに、最初は貸切状態だったんだけど、そこにカップルが1組入ってきたもんだから、居心地が悪すぎて、そそくさと撤退・・・
宝川温泉くらいに人がいれば、カップルの1組や2組いても全然気にならないけどねぇ。

そんなわけで、けっして悪くはないんだけど、ちょっといろいろ残念だった感じ。
事前に期待しすぎたのも良くなかったかなぁ。

まんてん星の湯

その次に向かったのが、まんてん星の湯。

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ちょっと寂れた雰囲気を醸し出してた湖城閣とはうって変わって、こちらはなんともキレイな建物。
車もだいぶ止まってて、かなり人で賑わっていた。

ちょうど13時過ぎで、お腹もだいぶ減っていたので、まずはご飯を食べることに。

温泉とは別にお土産売り場と食堂も併設されていて、食堂からは赤谷湖が一望できる。
テラス席なんかも用意されていて、すごくいい感じ。

料理はどれも美味しそうで、お蕎麦もすごく美味しそうだったんだけど、自分が選んだのは、上州麦豚を使ったトンカツ定食。

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いやー、これがホントに絶品だった。
噛めばほろろと崩れるようなーーはさすがに言い過ぎだけど、ホントにそれくらい柔らかい豚肉で、めちゃくちゃ美味しい。
ボリュームも十分で、かなり満足な料理だった。
ホントにこれを食べれただけでも来た甲斐があったと思えるくらい。
上州麦豚、おそるべし・・・

お昼で大満足したあとは、お風呂へ。

こちらはかなりスーパー銭湯に近い感じ。
鎧が飾ってあったりねw

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温泉っぽさは薄れるけど、清潔感があって安心できる。

お風呂は内湯と露天風呂で、うん、スーパー銭湯と思ってもらえればいいw
ただ、やっぱり清潔なお湯はいいもんだし(湖城閣でダメージ受けすぎ)、湯船に浸かってしまうと(目線が低くなるから)赤谷湖は見えなくなってしまうんだけど、そうでなければちゃんと赤谷湖も眺めることが出来て、いい感じだった。

いこいの湯

これで行こうと思っていたお風呂は全部終わりで、余裕があれば帰りに湯宿温泉とか、上牧まで足を伸ばして上牧温泉にでも入って帰ろうかなと思っていたんだけど、そこにTwitterでやういちさん(@_yauichi)から「猿ヶ京温泉なら『いこいの湯』がいいですよ」という情報が。
なので、行ってみた。

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行ってみると、なるほどこれは知らないと絶対に気づかないよなぁ、という感じ。

入ってみると発券機があって、そこで券を購入して入るようになっていた。
が、番台?には誰もいなくて、「ここに券を入れてください」という箱があるだけ。
お、おぉぅ・・・

とりあえず券を購入し(300円と激安!)、箱に入れ、脱衣所へ。

そそくさと服を脱いで浴室に入ると、なんともシンプルなお風呂。
洗い場の他には浴槽が1つあるだけ。
ただ、その浴槽にはキレイなお湯がなみなみと注がれ続けている。

傍らにはケロリン桶があったので、それで掛け湯をして、って、

熱っ!!!

ビックリするほど熱い!

おそるおそる足を入れてみると、ピリピリとするくらいの熱さ。
そういう泉質のお湯というわけではなく、熱さだけで皮膚がピリピリする感じ。
こんなに熱いお風呂は初めてかも。
42度とかのレベルじゃなくて、46度とかあるんじゃないかな。

そのあと、頑張って全身浸かってみたけど、熱さで体がピリリと引き締められる感じ。
これは熱いお湯が大好きな江戸っ子にはたまらないかもしれない。
が、自分は根性がないので、数分でリタイア(^^;

まぁ、自分がどちらかというと、ぬるめのお湯にマッタリと浸かっているのが好きというのもあるかも。
炭酸泉とか大好物。

ということで、自分にはちと熱すぎたけど、この隠れ湯っぽい雰囲気はいいし、熱くてキレイなお湯に安く入れるというのはいいと思った。

帰路へ

これであとは帰るだけ。
帰りは下りなので楽チンw

まったく関係ないけど、国道17号を走ってたら、こんなお店があった。

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どさん子やら大阪屋やら、ここは何県なんだw
写真を撮りはぐったけど、県道273号に入るところには秩父生コンとかもあったしw

そんなこんなで、後閑駅に無事到着。
輪行状態にするのも簡単なので、サクッと輪行状態にして電車に乗って帰宅。


今回走った感じとしては、5LINKSの自転車でも、6%くらいまでの坂ならなんとか走れるかも、と思った。
それ以上の坂となると、さすがに歩かないと厳しい感じはしたけど。

あと、やっぱり手軽に輪行できるのはすごくいい。
ガッツリ走るというならロードバイク一択だけど、そうでなければ、このお手軽さは最高だと思う。

そして、猿ヶ京温泉は、湖城閣がちょっと残念な感じはあったものの、まんてん星の湯のお昼は最高だった。
また食べに行きたいなw

あと、次は法師温泉も目指してみたいかも。
もしそうするなら、ロードバイクの方がよさそうだけどねw

今日はここまで!

楽譜作成ソフトLilyPondをインストールしてみた。

年初に書いた、今年やっていきたいことの一つの「作曲、音楽理論」の研究。

ぶっちゃけ、ラモーの音楽理論の「不協和音の二重用法」がホントに意味不明で、ずっと止まってたんだけど、ちょっとずつ再開しようかなと。

そのうえでブログを書くときに必要になってくるのが、楽譜の作成。
それと、実際の響きを確認するための、音の作成。

調べてみると、楽譜作成ソフトのLilyPondで、楽譜の作成はもちろん、MIDIへの出力も出来るということだった。

これはよさそうということで、インストールしてみた。

LilyPondってどんなソフト?

すごく簡単にいうと、楽譜向けの \TeX
テキストファイルにコマンドで音符などを書いていき、楽譜やMIDIを出力させる。

ちなみに、楽譜向けの \TeXのマクロパッケージとしては、MusiXTeXというのもあるみたい。

ただ、LilyPondはそれとは別物で、昔こそバックエンドで \TeXを使っていたものの、今は直接PostScript(やPDF、PNG)を出力するようになってるみたい。
けど、その名残か、書き方はかなり \TeXに近い。

例えば、以下のような特徴がある:

  • コマンドは\(バックスラッシュ)で始まる
  • コメントは%(パーセント)で始まる

LilyPondのファイルの一例を挙げると、以下のような感じ:

\version "2.18.2"

% メリーさんの羊(冒頭)
% merry.ly

\header {
  title = "メリーさんの羊"
}

\score {
  <<
    \relative c' {
      \tempo 4 = 120
      e4. d8 c4 d | e4 e e r |
      d d d r | e g g r |
    }
    \addlyrics {
      メ リ さん の ひ つ じ
      ひ つ じ             
      ひ つ じ             
    }
  >>
  \layout { }
  \midi { }
}

これをコマンドにかけてやると、以下のような出力が得られる:

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さらに、MIDIファイルも出力される。

ダウンロード

まずはダウンロードから。

公式HPの「ダウンロード」からダウンロードできる。

自分はMacなので、Mac OS Xのページからx86向けのバイナリ(lilypond-2.18.2-1.darwin-x86.tar.bz2)をダウンロードした。

ダウンロードしたものを解凍すると、LilyPond.appが出来るので、それをアプリケーションのフォルダ(/Applications)にコピー。

あとは、コピーしたLilyPond.appを実行すれば、LilyPond(GUI)が立ち上がる。
(※たぶんセキュリティで一回ブロックされるので、「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」から実行許可を与える必要があることに注意)

README的な文章を一緒に表示されるので、まずはその手順に従ってみるといいと思う。
最初の一歩という感じで、簡単な楽譜が作れるんで。

コマンドラインからの実行

さて、そんなわけで、GUIからも一応ファイルの作成〜タイプセットまで出来るようにはなっているものの、実際には使い慣れたエディタを使いたいわけで、コマンドラインから実行できるに越したことはない。

ということで、コマンドラインから実行(タイプセット)が出来るようにした。

LilyPondの各コマンドは、LilyPond.app/Contents/Resources/bin以下に置かれている。
ここに直接PATHを通してもいいんだけど、いろいろコマンドが置かれてるんで、ヘルパースクリプトを用意して~/binとかに置き、そこにPATHを通した方がいいみたい。

以下のヘルパースクリプト~/bin/lilypondとして用意:

#!/bin/bash
exec /Applications/LilyPond.app/Contents/Resources/bin/lilypond "$@" 

そして、実行権限をつける:

$ chmod 755 ~/bin/lilypond

あとは、~/binにPATHを通してあげればいい。
(自分の場合、すでに~/binにPATHを通していたんで、特に何もしなかった)

コマンドの構文は、以下のとおり:

$ lilypond [OPTION]... FILE...

主なオプションは、以下:

オプション 説明
-I<dir>,
--include=<dir>
<dir>を入力ファイルのサーチパスに追加する。
-o<file>,
--output=<file>
出力ファイル、もしくは、ディレクトリを指定する。
-l<level>,
--loglevel=<level>
コンソールの出力を設定する。
<level>は以下のいずれか:
  • NONE
  • ERROR
  • WARN
  • BASIC_PROGRESS
  • PROGRESS
  • INFO(デフォルト)
  • DEBUG
-f<format>,
--format=<format>
出力フォーマットを指定する。
<format>は以下のいずれか:
--ps PostScriptを出力。
--pdf PDFを出力。
--png PNGを出力。
-h,--help ヘルプを出力して終了。
-v,--version バージョンを出力して終了。
-V,--verbose 冗長出力する。

他にも、高度なオプションのための-dなどがあったりする。

パッチ

さて、これで問題なく動けばいいんだけど、自分の環境の場合、いくつか問題があったので、ローカルで修正を入れた。

まず、PNGを出力させようと--pngオプションを指定したら、次のようなエラーが出た:

Converting to PNG...dyld: Library not loaded: ./bin/../sobin/libgs.8.70.dylib
  Referenced from: /Applications/LilyPond.app/Contents/Resources/bin/../bin/gs
  Reason: image not found

調べてみると、PNGを出力させるのに内部的にGhostScript(コマンドはgs)を使っているっぽいのだけど、そのリンクすべき動的ライブラリのパスが間違っているっぽい。

$ cd /Applications/LilyPond.app/Contents/Resources/bin
$ otool -L gs  # リンクの確認
gs:
    ./bin/../sobin/libgs.8.70.dylib (compatibility version 0.0.0, current version 0.0.0)  # これが正しくない
    /usr/lib/libSystem.B.dylib (compatibility version 1.0.0, current version 88.1.2)

libgs.8.70.dylibは、LilyPond.app/Contents/Resources/lib/libgs.8.70.dylibにあるので、install_name_toolコマンドで以下のように修正:

$ install_name_tool -change ./bin/../sobin/libgs.8.70.dylib @executable_path/../lib/libgs.8.70.dylib gs

これでPNGの出力自体は出来るようになったんだけど、まだ以下のようなワーニングが出ていた:

Converting to PNG...
*** Warning: GenericResourceDir doesn't point to a valid resource directory.
               the -sGenericResourceDir=... option can be used to set this.

これは、GhostScriptのGenericResourceDirの設定が正しくないっぽい。

GenericResourceDirの設定は、LilyPond.app/Contents/Resources/share/ghostscript/8.70/Resource/Init/gs_res.psに書かれていたので、以下のように修正:

-   /GenericResourceDir () .resource_dir_name
+   /GenericResourceDir (/Applications/LilyPond.app/Contents/Resources/share/ghostscript/8.70/Resource/) .resource_dir_name

これでワーニングも出ないようになった。

Vimの設定

さらに、vimのLilyPond用の設定が用意されていたので、それも設定した。

~/.vimrcに、以下を追加:

filetype off
set runtimepath+=/Applications/LilyPond.app/Contents/Resources/share/lilypond/current/vim/
filetype on

これでLilyPondのファイルタイプが認識され、インデントや構文ハイライトが使えるようになった。

画像出力

ちなみに、そのまま出力すると、A4で出力されることになる。
それだと、ちょっとした画像を貼りたいときには、不便。

そんな場合には、以下のようにすればいいみたい:

まず、余計な余白を出さない設定を追加する:

\paper {
  indent=0\mm
  line-width=120\mm
  oddFooterMarkup=##f
  oddHeaderMarkup=##f
  bookTitleMarkup = ##f
  scoreTitleMarkup = ##f
}

そして、コマンドラインで以下のように高度なオプションを指定すればいい:

# PNG
$ lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts --png (ファイル名)

# 透過PNG
$ lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts -dpixmap-format=pngalpha --png (ファイル名)

これで出力すると、以下のようになる:

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余白がなくて、いい感じ。

今日はここまで!

デュエルエクスマキナで遊んでみた。

以前あれほど遊んでたシャドウバースを、最近は全然やってない。
とりあえずログインして、ログインボーナスをもらうだけ。

というのも、「昏き底より出でる者」(どうみてもクトゥルフ)というカードが酷すぎて、どうしようもなかったから。
ライフが20点のゲームで、単体で16点入れられるカードが6ターン目に出てくるとか、頭が悪すぎる。
しかも、それ相応のリスクがあるのならまだしも、序盤も圧倒的に強くてスキがなく、あるいは、対策して除去をしても8点ダメージが入るとか、ホントどうしようもない。

さすがに酷すぎたんでナーフが入ったけど、正直もうシャドウバースはダメだと思う。
失敗して強くしすぎたパワーカードをナーフで対応するんじゃなくて、さらに強いパワーカードを出して対応していくという運営の方針が災いして、インフレがどうしようもないレベルになってしまってる。
もちろん、その方が短期的なお金の回りがいいのは分かるんだけど(ナーフは補填が必要なのでコストがかかる&より強いカードを出した方がパックが売れて儲かる)、結果的にはゲームの寿命を縮めてしまって、ダメだと思う。

そんな「昏き」にナーフは入ったものの、今回のパックのコンセプトが全クラスが使えるニュートラルカードの強化というもので、どのクラスも序盤の動きが似たり寄ったりに。
さらに、今後はこれらのニュートラルカードを超えるようなカードが入らないと、ずっとニュートラルが使われ続けて環境に変化が出てこないわけで、インフレがさらに加速する未来しか見えなくて、ダメダメ。
イラストもキレイで面白いゲームだったのに、残念。

そんわなけで、前置きが長くなったけど、最近遊んでいるのがデュエルエクスマキナというゲーム。

今日はこのデュエルエクスマキナの紹介。

本記事は「DXM記事投稿キャンペーン」のエントリー記事です。
テーマ:初心者攻略指南
Twitterアカウント名:@yappy0625

デュエルエクスマキナってどんなゲーム?

デュエルエクスマキナは、シャドウバースやハースストーンと同様の、二人対戦のTCGトレーディングカードゲーム)。

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自分の持っているカードから30枚を選んでデッキにし、そのデッキを持ち寄ってバトルして、先に相手のライフを0にした方が勝ち。
ちなみに、初期ライフは20。

シャドウバース(やハースストーン)と同様に、いくつかのクラス(デュエルエクスマキナでは「勢力」)があって、各勢力ごとに特徴がある。
デッキを作るときは、各勢力が使える専用カードと、どの勢力も使えるニュートラルカードを使うことになる。

勢力は5つあって、得意な速度帯の順番(速い順)に書くと、イズモ、オリンポス、アスガルド、トリニティ、ルクソール
これで、各勢力にメタが回るようなデザインになっている。

さらに、シャドウバースだとリーダー(デュエルエクスマキナでは「ガーディアン」)の能力に差はないけど、デュエルエクスマキナの場合、ハースストーンのヒーローパワーと同じように、各ガーディアンが使える固有の能力(ガーディアンパワー)があったりする。
各勢力に(現状では)ガーディアンが3人ずついるので、合計15のガーディアンがいて、まずはその中から一人を選び、デッキを作っていくことになる。

プレイはターン制で、先攻がまずプレイして、次に後攻がプレイして、というのを繰り返していく。
このとき、シャドウバース(やハースストーン)と同様に、最大PP(デュエルエクスマキナでは「マナ」)がターンごとに1〜10まで上がっていく。
そのマナをカードのコスト分だけ支払ってカードをプレイし、シャドバでいうところのフォロワー(デュエルエクスマキナでは「ユニット」)を召喚したり、スペルを使ったりする。

そして、カードは、左上に書かれているのがコストで、左下に出てるのが攻撃力(デュエルエクスマキナでは「ATK」)、右下に出ているのが体力(デュエルエクスマキナでは「HP」)。

と、ここまで書くと、かなりシャドウバース(やハースストーン)に似ていることが分かる。

ちょっと違いを挙げておくと、デュエルエクスマキナだと「進化」はない。
ただ、代わりに、後手の初期手札は4枚で、マリガン(初手の引き直し)もこの4枚から選ぶことになる。
(シャドウバースだとマリガンは後手も3枚で、1ターン目だけ後手は2枚ドローする)
また、「恩恵のマナ」(ハースストーンでいうコイン)というカードが後手には与えられ、好きなタイミングで1マナだけ増やすことが出来るようになっている。
といっても、これはハースストーンと同じ仕様。

実のところ、ここまでに書いてきたことは、「ユーザの驚きを最小限にすべき」という原則に従っていて、とてもいいデザインだったりする。
既存と同じ部分は同じように扱えるようにしておいた方が、ユーザは困ることが少ないし、既存と違う部分にだけ集中することが出来るから。

じゃあ、どこが違うのかといえば、「見ての通り」。
そう、盤面が2x3のマスに区切られていて、地形が作られたりしている。

2x3の盤面と地形

デュエルエクスマキナでは、自分の盤面は2x3のマスに区切られていて、ユニットを出す場合、そのいずれかの空いているマスを選ぶことになる。
これがシャドウバースやハースストーンとの大きな違い。
そして、これが非常に興味深い効果を出してくれる。

出したユニットは基本的にはそのターンは攻撃できなくて、次のターンから攻撃可能になるんだけど、このとき、基本的には出したその列で攻撃を行うことになる。
なので、同じ列の前列に相手のユニットがあればそのユニットを攻撃し、それがいなければ同じ列の後列のユニット、さらにそれもいなければ相手ガーディアンに直接攻撃がいくようになっている。
このような仕組みになっているので、防御側がある程度どのユニットで攻撃を受けるのか(あるいはあえて受けないのか)を選択できるようになっている。

例えば、サポート的なユニットを後列において前列を強化したり、あるいは主力を後列に置いて前列には壁となる囮的なユニットを置いたりといったことが出来る。
これが、攻撃側が攻撃対象を決められるシャドウバースやハースストーンと大きな違いを生み出してくれる。

また、後攻でも有利交換を出来るように列を選択していけば、一方的に殴られ続けるということを防げる。
(もっとも、それだけだと先攻が常にマナ有利で有利交換できない場合もあるので、ちゃんと有利交換が出来るように「恩恵のマナ」のシステムが入ってる)

この「どの列で戦うのか」「前列に出すか後列に出すか」という部分が非常に興味深い。
「前列に出すとATKが1増える」といった能力が出来るのも、このマスの仕組みがあればこそ。

さらに、マスを地形に変えることが出来るというのも面白いシステム。
地形には、各勢力にまず基本地形(「山岳」「海洋」「氷河」「草原」「砂漠」)があり、基本地形で強化されるユニットが用意されていたりする。
その他にも、そのマスが空いていれば毎ターン1/1のユニットを出す地形があったり、その地形のユニットが破壊されたらカードをドローしてきてその地形を破壊する、という地形があったり、いろいろな能力を持った地形があるというのも面白い。
あるいは、「自分の場に地形が4つ以上あれば、『速攻』(出したターンに攻撃できる能力)を持つ」といった、地形の数を参照するカードも新しいパック(メシーカ)では追加されている。
地形を作るのは若干テンポロスではあるのだけど、それを取り返せるだけの能力を発動できることもあり、そのバランスがなんとも悩ましかったり。
さらには、相手の地形を破壊するカードや、邪魔になる地形を作るカードなんかもあったりして、この地形というシステムを入れることで、ゲームの幅が非常に広がっているのがとてもいい。

バランス

また、シャドウバースと違って、カードパワーがある程度抑えられたデザインになっているのもいいところ。
(まぁ、まだリリースされて日が浅いせいもあるかもしれないけど・・・)

例えば、シャドウバースだと4コストだと3/4が標準的なスタッツで、これにさらに能力がついてることが多いけど、デュエルエクスマキナだとバニラで3/3で、能力があるカードだと2/3や3/2だったりで、デメリットつきで4/4がいたりするぐらいの強さ。
7コスとかでも、シャドウバースだとマンモスがバニラで6/7で弱いと言われてるけど、デュエルエクスマキナだと7コスバニラは5/6とかで、能力持ちだともう少し下がる。
(って、今気がついたけど、トールは7コスで5/6の能力持ちか。強い。)

また、出した列で攻撃するという関係で、総力戦になりやすい印象がある。
捻り合いをして、最後に押し切った方が勝つ感じ。

勢力によっても強いコスト帯も違っていて、例えばイズモには低コストの優秀なスペルやユニットが多かったり(代わりに高コスト帯はパワー不足な印象)、オリンポスも低コストで速攻を持つユニットがいろいろいて畳み掛けやすく、他方、ルクソールだと高コストにアホみたいに強いカードがたくさんあったり(かといって、低コストもそこまで弱くないのがちょっとズルい)。

捻り合いになりやすいことから、今はルクソールのカードパワーがちょっと抜けてる感じはある。
メシーカで追加された「ミイラの兵長」や「ソベクの助勢」、「彷徨える石像」、「測定神セシャト」がアグロの猛攻を止めるのにかなり効果的で、後半になればカードパワーが圧倒的に強いので(「大気神アメン」とか、チートに近い)、そのまま圧倒できる。
「ミイラの兵長」とか、本来なら戦闘継続性を保ちたいアグロに与えられるべきカードだろうに、なぜにルクソールに追加されたし・・・
(「ミイラの兵長」は3コス2/1で、破壊時に2コス2/1の「ミイラの雑兵」を出す。合計スタッツ的に3コス4/2でオーバースタッツだし、これで顔面へのダメージを2回も防げる。)

ただ、じゃあ他の勢力がまったくダメかというとそんなことはなく、どの勢力もそれぞれ特徴を活かして戦える感じ。
プレイングが難しかったり、構築が難しかったりとかはあるけど。

初心者はどうすればいい?

とまぁ、ここまでが紹介で、じゃあ実際にプレイを始めるとしたら、どうしたらいいか、ということについて、少し。

シャドウバースやハースストーンをやったことがある人でも、この2x3の盤面と地形という要素は、かなりプレイ感に違いを感じると思う。
実際、自分も最初はどこにプレイしたらいいのか分からなくて、かなりモヤモヤした。

構築についても、(一部を除いて)飛び抜けた強さを感じるカードが少ないので(特にシャドウバースに慣れてしまっていると、あまりにカードがシャドウバースしてなくて(=ぶっ壊れてなくて))、難しく感じることが多いと思う。
デッキレシピとか見ても、弱すぎだろこれ、としか思えないし。

そんなわけで、まず最初に覚悟しておいて欲しいのが、このゲームはスルメゲーだということ。
やってすぐに面白さが分かるというものではなく、やってるうちに、なんかじわじわと面白さが分かってくる感じ。

なので、まずはストーリーを進めていくのがいいと思う。

最初はカードもほとんど持ってないから、初級のデッキレシピの一つを使っていく感じになって、多分やってみるとよく分からなくて「???」になると思う。
どうみても弱そうなデッキで(実際そこまで強くないんだけど)、コンピュータ相手に簡単に勝ててしまうので、「これ、よく分からないけど、面白いのか・・・?」と感じられると思うんだけど、それを淡々とこなしていくうちに、「ん、んんん・・?」となってきて、「おいこれ無理ゲーやろwww」みたいなステージも出てくるんだけど、そんな場合は勢力を変えたりしてみると意外と勝てたりして、そんなこんなしてるうちに「実はこれ、面白いかも・・・!」と感じられてきたら、こっちのもの。

その頃になると、ストーリーである程度カードを貰えたり、ガチャを回したりしてカードが増えてるので、試しにデッキを作ってみるといい。
多分、頭抱えるw
で、コロシアムに参加。
すんなり勝ててしまうかもしれないし、上のレベルの人に簡単に捻られるかもしれないけど、「そんなカードがあるのか」とか、「それ強いやん」みたいな経験が出来て、いろいろ試してみたくなってくると思う。
あとは、動画を見るとか、ネットの情報を漁るとか、自分でいろいろ試行錯誤してみるとか、やりたいようにやればいいと思う。

動画を作ってみた

実際にどんな感じのプレイなのか、試しに動画を作ってみたので、ぜひ。

捻り合いをしてる感じが伝わると思う。
いやー、この試合はしんどい時間が長かったけど、なんとか勝てたのでよかったw

今日はここまで!

MacでiPhoneの画面を録画してみた。

iPhoneをいじってるとたまにあるのが、iPhoneの画面を録画したいなぁ、ということ。
例えば、ゲームをやっていて、そのゲームを紹介するため、とか。

けど、iPhoneの画面のスクリーンショットを撮ることは簡単に出来るわけだけど(電源ボタンを押しながらホームボタンを押せばいい)、動画を録るとなると、意外と方法が見つからない。

ちょっと検索すると出てくるのは、脱獄して怪しいアプリを入れるだとか、Appストア以外からアプリを落としてきて入れるとか、そんなのばっかり。

一時期試してたのは、iPhoneの画面をMacに映して、Macの画面を録画するという方法。

実のところ、Macの画面を録画するのは簡単。
動画も作ってたり。

そして、AirPlayを使えばiPhoneの画面をMacに映せるという情報があったので、その情報を元に試行錯誤。
しかし、めっちゃ頑張ったのに、出来ず・・・

が、なんと!
実はMacならそんな大変なことをしなくてもiPhoneの画面を録画できることが判明!
今までの苦労はなんだったんだろう・・・

ということで、今日はその方法の紹介。

QuickTime Player

何を使うのかというと、QuickTime Player

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Macにバンドルされているので、動画を見るときにお世話になってる人も多いはず。

QuickTime Playerは、前述の通り、Macの画面を録画することも出来るんだけど、なんと、iPhoneiPadの画面を録画することも出来る!

やり方は簡単。

まず、iPhoneiPadをケーブルでMacに接続。

次に、QuickTime Playerを起動し、メニューから「ファイル」-「新規ムービー収録」を選択する。
たぶん、デフォルトの状態だと、Mac内蔵のカメラが起動して、自分自身の姿が映し出されるはず。

ここで、入力をiPhoneに変えてやるために、録画開始ボタンのすぐ横にある「V」の形をしたボタンを押す。

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こんな感じのドロップメニューが表示されるはずなので、「カメラ」「マイク」の両方を「iPhone」にする。

もし、iPhoneがスリープ状態なら、スリープ状態を解除。
すると、こんな感じでiPhoneの画面がMacに映るはず。

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なお、ついついこの状態でMacのマウスを操作してiPhoneを操作しようとしてしまうけど、これはあくまでiPhoneの画面を映してるだけなので、それでは操作できない。
実際にiPhoneを操作するには、iPhoneを触らないとダメ。
それと、iPhoneがミュートになっていると音が録れないので、ミュートは解除しておく必要がある。

あとは、録画開始のボタンを押せば、録画がスタートする。
録画を止めるには、同じボタンをもう一度押せばOK。

録画が終わったら、メニューから「ファイル」-「保存」を選択すれば、QuickTimeムービー(拡張子は.mov)として保存できるし、あるいは、「ファイル」-「書き出す」を選択すれば、MP4ムービー(拡張子は.m4v、あるいは.mp4)などに保存することも可能。

試しに録ってみた動画が、これ。

けっこうキレイに録れてるでしょ?
ただ録画して「書き出す」でMP4に書き出しただけだけど、なかなかいい感じ。

ちなみに、この動画でプレイしてるのは、デッドマンズドローというゲーム。

Dead Man's Draw

Dead Man's Draw

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ちゃんとリアルでも発売されてたりw

デッドマンズドロー 日本語版

デッドマンズドロー 日本語版

クニツィアの「ノミのサーカス」(もしくは、そのリメイクの「なつのたからもの」)のパクリでしょ、と言われることもあるけど、これはこれで楽しい。
カードを複数枚集めることに意味がない、と言われたりもするけど(「ノミのサーカス」の場合、セットを作るのに使えたりする)、このゲームはかなり攻撃的なので、複数枚持ってるのは防御にかなり役立つ。
あと、相手の使う能力が強すぎという話もあるけど、課金アイテムなしでも全然戦える。
もちろん、判断はかなりシビアになるけど。
雰囲気もいいし、お手軽だし、いいアレンジだと思うんだけどなぁ。

今日はここまで!

Dead Man's Draw

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デッドマンズドロー 日本語版

デッドマンズドロー 日本語版

なつのたからもの

なつのたからもの

5LINKSの自転車を買ってみた。

普段乗りにはシティサイクルノスタリア、遠出にはロードバイクFARNAを使ってたわけだけど、遠出して観光メインに回りたいときとかは、ロードバイクだとちょっと小回りが利かないときも。
盗難とか怖いし、サイクルジャージも観光地だと浮くし。

そんなわけで、簡単に輪行できて、出先で気軽に乗れる折りたたみ自転車とか欲しいなぁ、と。
ろんぐらいだぁす!』で亜美ちゃんが乗っていた、ポンタくんのような。

そう考えていたので、昨年のサイクルモードでは折りたたみ自転車をいろいろ見て回ってたんだけど、そんな中で気に入ったのが、5LINKSの自転車。

正直、かなりお高いなぁというのはあったんだけど、安かろう悪かろうに乗るくらいなら、ちょっとお金を出してでも、やっぱりいいものに乗った方がいいよなぁ、と。
ということで、購入を決意!

調べると、アクセスしやすいところで、秋葉原ル・サイク akibaで展示販売をやっているようだったので、行ってみた。

ル・サイク akibaは、秋葉原駅昭和通り口を出て、国道4号を少し上野方面に進んだところ。
在庫あるかなぁ、注文してしばらくかかるのかなぁ、と思いつつ行ってみたんだけど、普通に在庫あったw

他にもnanooという折りたたみ自転車も置いてあって、ちょっと気になったんだけど、ここは最初に決めていた5LINKSを購入!
国産だしね!

5LINKS2 165

ということで、買った自転車はこれ。

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と、これは輪行状態w

輪行状態を解除すると、こんな感じ。

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かっちょいいw

5LINKS2の165というモデルで、色はブラック×ゴールド。
一見、シングルギヤのように見えるんだけど、実は内装の5段ギヤになってる。
このおかげで、ちょっとした坂道も問題なく走れそう。
あと、内装なんで、輪行中にメカをぶつけて壊す心配も少なそうかな?

この5LINKS、折りたたみの仕組みがすごくいい。
サクッとたためて、サクッと元に戻せる。

公式の動画だと、以下のような感じ:

クールすぎでしょw

最初見たとき、スタンドついてるの!?と驚いたんだけど、そのスタンドも輪行状態にするときの自立パーツになっているというクールさ。
いや〜、この構造をよく思いついたもんだと、ホント感心する。

さらに、専用の輪行袋も用意されてて(これもちょっとお高いけど)、入れると担がずに転がしていけるというスマートさw

実際、買って持ち帰るとき、帰りは輪行だったんだけど、さっそくこの輪行袋を試してみた。
ただ、入れ方がよくなかったのか、転がすのがけっこう難しい(^^;
動画だとかなり簡単に転がしてるんだけどなぁ。
このあたりはちょっと研究が必要かも。

そして、帰ってきてからさっそく乗ってみたんだけど、うん、いい感じw
やっぱり漕ぎ出しの不安定さはどうしてもあるんだけど、走り出してからはいい感じに走ってくれる。
漕ぎ出しも、おそらく慣れればもっと安定して走れるはず。
このあたりも要練習かな。

そんなわけで、この自転車で輪行していろいろ見て回るのが楽しみw
本格的なサイクリングを楽しむのなら、ロードバイク一択だけど、輪行からの温泉巡りとか、ゆるポタのサイクリングなど、いろいろ使えそうw

今日はここまで!

コーダーブルームの多摩サイライドに行ってきた。

先週の土曜日、7/15(土)にコーダーブルームのオーナーズライドが開催されたので、自分も参加してきた。

前回のライドの様子は、以下から:

今回のルート

ということで、さっそく今回のルートから。

今回のライドは、二子玉川に集合して多摩川サイクリングロードを走り、途中、イタリアンのお店に入って昼食をとり、そのあと再び多摩川サイクリングロードを走って、『耳をすませば』の舞台になった「いろは坂」を登って、多摩センターまでの約30km弱のコース。

ただ、調べてみると、集合場所の二子玉川は自宅から約45kmの距離。
集合時間も今回は10時集合開始ということだったので、これなら自走でいけるかな、と。

ということで、自分が走ったコースは、以下。

自宅を出て、国道4号を使って秋葉原まで行き、そこから靖国通り〜国道246号で二子玉川を目指した。

自宅〜二子玉川

今回自宅を出たのは、7時半。

ホントは7時には出ようと思ってたんだけど、少し遅くなってしまった。
とはいえ、3時間弱あれば、45kmとかは余裕だろうと。

前回の帰り、暑さでけっこうやられてしまった感じがあったので、今回は念入りに暑さ対策をしていった。
ボトルには水を入れ、体にかけられるようにしたのはもちろん、出かける前にスーパーマルチビタミン&ミネラルを飲んでミネラルの補給もバッチリ。
さらに、熱中飴という塩飴も装備し、体に吹きかけるとひんやり気持ちいいスプレーも持った。

そんなバッチリの態勢でスタートして、実際、最初は順調な感じだった。
1時間走って20km弱くらい。

ただ、そのあとがまったくの誤算で、まず、お腹の調子が悪くなって、コンビニに二度駆け込み(^^;
思えば、熱中症の前触れだったのかも。

さらに、信号でストップ&ゴーを繰り返させられて、まったく進まない。
都内の道はこれがツラい・・・

それに加えて、国道246号の走りにくいこと走りにくいこと。

国道246号は以前にも走ったことがあって、それこそ『ろんぐらいだぁす!』の聖地巡りをしようとつきみ野に向かったときに走ったんだけど、やっぱり走りにくい。
前に走ったとき、この道はもう二度と走りたくないと思ったのが、二子玉川を越えてからだったので(オーバーパス禁止の場所が多くて、側道に降りるために緩い坂を下っては登りを何度も何度も何度も何度も繰り返させられるうえ、交流量も多くて危険)、二子玉川まではそんなでもなかっただろうと思ってたんだけど、やっぱり酷い。
ろんぐらいだぁす!』の亜美ちゃんがロードを買って一番最初に走ったのがこの道とか、ちょっと信じられない。

何が酷いのかというと、バスがめちゃくちゃ多い。
なので、2車線あるものの、片側は常にバスが出たり入ったりしていて(さらにそんな使われ方なので、路駐してる車もめっちゃ多い)、バスや停まっている車、後ろから走ってくる車などにいろいろ気をつけながら走らないと、めちゃくちゃ危ない。
それでさらに信号で毎度毎度捕まるため、消耗がハンパ無いし、まったく進まない。

国道246号の二子玉川越えてからのルートは二度と使うまいと心に決めてるルートだけど(実際、前回は行きで心が折れたので、帰りは別ルートにした)、渋谷〜二子玉川のルートも極力避けるようにした方がいいし、初心者は絶対に走らない方がいいと思った。
こんなところを初心者が走ったら、事故らない方が不思議。
マジ危険。

そんなこんなで、残り25km強を走るのに2時間近くかかってしまって(ママチャリかよ!)、また遅刻で集合場所に到着。。。
しかも、割と熱のダメージが。

二子玉川を出発

二子玉川に到着して、軽く自己紹介したら、前回同様に3班に分かれて出発。
出発したら、多摩川沿いの土手を進んでいく。

多摩川サイクリングロードを走るのは初めてだったけど、なんというか、江戸川サイクリングロードに慣れてしまってると、走りにくい(^^;
細いのもそうだけど、未舗装の部分があったのにはさすがに驚いた。
荒川サイクリングロードや境川サイクリングロードも数回走っているけど、こんなサイクリングロードもあるんだなというのは、ちょっと驚き。
まぁ、今回走った区間がちょうど走りにくい区間だったという可能性は全然あるけど。

まったく関係ないけど、二子玉川で思い出すのは、『フタコイオルタナティブ』w

このアニメ、面白かったなぁw
もう12年前とか、驚く。
二子玉川も再開発が進んで、聖地とかの様子はけっこう変わっちゃってるみたい。

さらに関係ないけど、ufotable繋がりで『コヨーテ・ラグタイム・ショー』も個人的にはオススメ。

2話以降の評判悪いけど、個人的には悪くないと思うんだけどなぁ。
主人公がムサいオッサンなのがあかんのかなぁ?
めっちゃかっこいいと思うんだけどw

閑話休題

で、そんな多摩川サイクリングロードを走って登戸へ。
そこから一度サイクリングロードを降りて、お昼を食べるお店へ向かっていった。

ポルト・ディ・マーレ

今回お昼を食べたのは、オサレなイタリアンのお店、ポルト・ディ・マーレ。

外はすごく暑くなっていたので、クーラーの効いた店内が気持ちいいw
店員さんも小まめにお水を注ぎにきてくれて、暑い中走ってきた身にはすごく嬉しかった。

今回自分が食べたのは、海老のアンチョビクリームスパゲッティ。
それに前菜とオレンジシャーベット、あとアイスコーヒー。

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いや〜、とても美味しかった。
自転車に乗ってこんなオサレなお店に入るのも、悪くないかもしれない。

みんなで食べながらいろいろお喋りして、けっこう長い時間いたかも。
ホントにクーラーが気持ちよすぎて、ここで眠ってしまいたい気分だったw

いろは坂

しかし、今回の目的地はここではないので、名残惜しい気持ちを残しつつ、再び炎天下へw

再び多摩川サイクリングロードに戻って、ひたすら西へと進んでいく。

この辺りはけっこう走りやすく整備されてて、他の自転車乗りや、ランニングしている人をよく見かけた。
ランニングしてる人の上半身裸率が凄かったけど、そういうものなんだろうかw

ただ、暑さはホントにハンパなくて、運動強度は全然低いんだけど、体がどんどん熱くなっていってしまうので、もうひたすら冷やすことに必死。
ボトルに入れた水もお湯みたいになってしまってたけど、飲むのはもちろん、体にかけて熱を飛ばしていく。
それもすぐに乾いてしまうくらいに暑かったのだけど。

あと、個人的にちょっときつかったのが、スピードを落とすためにつけられてた道の凹凸。
暑くない環境なら全然問題なかったんだけど、暑さで若干頭痛が出てきてたので、この凹凸で車体が揺らされると脳に響いて痛みが。。。

まぁ、そんな感じで暑さと軽い頭痛には困らされたものの、ゆるゆると進むうちに聖蹟桜ヶ丘、そしていろは坂に到着。

いろは坂

ということで、今回のメインイベント、いろは坂
耳をすませば』の舞台だったらしく、そういえば自転車で登ってるシーンあったよなぁ、と。

さっそく登り始めたんだけど、なるほど、確かにけっこう斜度がある。
と、思ってた直後で、一度公園へ。
そこで街中を見下ろしたり、記念撮影をしたり。

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そして、再び登りへ。

そこからの斜度はそこまででもなかったんだけど、なにぶん暑くて、少し強度を上げるだけで一気に顔が暑くなって、ズキンズキンとヤバい頭痛が(^^;
仕方ないので、脚は余裕なんだけど、一番軽いギヤでなるだけ力を入れないようにクルクルと回していく。
もう頭が痛くてアカンw

救いだったのは、距離がそんなになかったこと。
なので、割とアッサリとクリア。

それにしても、みんな速いw
スイスイと登っていくねw

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登りきって少し進んだランナバウトで一休み。
なんと、ここにコーダーブルームの車がやってきて、差し入れをもらえたw

多摩センター〜帰路

このあとは坂を下って、解散場所の多摩センターへ。
途中、ちょっと道を間違えてまた登りを走ったりもしたけど(頭痛持ちにはけっこう堪えた)、なんとか無事解散地点まで到着。
一本締めを行なって、解散となった。

解散後、自分は多摩センター駅まで移動して、そこから輪行

ただ、やっぱり軽い熱中症になってた感じ。
幸い、電車で座れたので家まで無事帰れたけど、頭痛が収まらないのと、吐き気がちょっと酷くて、かなりグロッキーだった。
暑さで胃にもダメージがきてたみたい。
それと、今回の頭痛の感じからすると、ミネラル不足で頭痛が起きてたというよりかは、熱が頭に回って、それでダメージを受けて起きてたように感じる。
実際、前回も運動強度を上げると頭痛が酷くなる感じがあったし。
なので、今後は頭ももっと冷やすようにした方がいいのかもしれない。
水をバシャバシャ頭からかぶれるようにしないとなw


で、次回のオーナーズライドだけど、8月、9月はかなり暑い時期なので、オーナーズライドはお休みの予定とのこと。
なので、次は10月になる予定みたい。
今回は暑さでかなりやられてしまったけど、10月ならかなり走りやすくなってそう。
楽しみw

今日はここまで!

『人工知能のための哲学塾・東洋編 第弐夜「井筒俊彦と内面の人工知能」生中継』を観てみた。

以前、三宅先生の書いた『人工知能のための哲学塾』を読んだ感想を書いた。

その続きということで、東洋編が現在進行形で展開されている:

上に挙げた通り、ニコ生でタイムシフト視聴出来るので、両方とも観てみた。
で、第弐夜に関してちょっと思うことがあったので、そのことを。

ちなみに、第弐夜のスライドは、SlideShareで見ることが出来るので、そちらから。
めっちゃ枚数あるけどw

意識に関する2つの図

さて、自分が話題にしたいのは、次の2つの図。

まず1つ目は、西洋型のボトムアップ機能モデルの図:

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※いくつかの図をまとめて整理してある

そして2つ目は、東洋型のトップダウン存在モデルの図:

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※スライドだと、矢印の向きが上から下に降りてきてるけど、あとで説明する通り、下から上への矢印が正しいと思われる

この2つの図は、形こそ似ているものの、実際には全くの別物。
というか、2つ目の方は上下を逆にした方がいいw

実際、三宅先生はあとでこの2つの図を融合させようとしているんだけど、何を表そうとしているのかが正直分からない(^^;
実のところ、この2つの図を融合させるには、この2つの図がそれぞれまったく別のレベルで書かれていることに気づかないといけない。

クラス図とオブジェクト図

このことに関して、自分は次のようなツイートをした:

そう、クラス図とオブジェクト図というのが、ここでは重要な鍵になってくる。

まず、クラス図というのは、簡単にいうと、「モノ」(オブジェクト)の設計図。
「モノ」がどんな「種類」(クラス)のモノで出来ているかを示してくれる。

例えば、車の(すごく簡単な)クラス図を描いてみると、次のような感じ:

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車体があって、ハンドルがあって、アクセルペダルとブレーキペダルがあって、エンジンとブレーキがあって、タイヤがある、というような感じ。

重要なのは、「どんな種類のモノ」によって出来ているかを示していて、「どんなモノ」によって出来ているかを示しているわけではない、ということ。
なので、車にタイヤは4つついているけど、図には「タイヤ」という種類(クラス)は1つしか出てきていない。
(※厳密には、「多重度」というのを使って、そのクラスのオブジェクトが何個あるのかを示したりするけど、ここでは省略)

一方、オブジェクト図というのは、クラス図を元に実際に作られる「モノ」(オブジェクト)自体を描いた図。

例えば、車の(すごく簡単な)オブジェクト図は、次のような感じ:

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ポイントは、クラス図では「タイヤ」は図に1つしか出てこないけど、オブジェクト図では「タイヤ」が図にちゃんと4つ出てきてるということ。

ここがクラス図とオブジェクト図との大きな違いで、

  • クラス図は「種類」(クラス)のつながりを描くので、ある「種類」のモノは図に1つしか出てこない
  • オブジェクト図は「モノ」(オブジェクト)のつながりを描くので、同じ「種類」のモノが図にいくつも出てくる

となっている。

ちなみに、これはあくまで1つの車について描いたオブジェクト図で、複数の車について描いたオブジェクト図というのも考えることが出来る。
その場合、以下のようになる:

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2つの図の違い

さて、元の2つの図について、改めて考えてみる。

この2つの図はどちらも層になっていて、下から上へ積み上がっているように見える。
なので、とても似ている。

ただ、前にも述べた通り、後者の図は実際には逆さまなので、次のようになっている。

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この形だからこそ、「トップダウン型」なわけ。

そして、それ以上に重要なこと。
それは、前者がクラス図であるのに対し、後者がオブジェクト図だということ。

後者の図をちゃんと描くと、次のようになる:

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一番下にあるのは、分割される前の「あるがままの世界」。
この世界を「そのまま」見ることが出来るのは(そして、それはつまり「何も」見てないということになるのだけど)、(あえて名前をつければ)神様だけとなる。
「絶対一者性の領域」というのは、つまりそういうこと。
客観的世界、とも言えるけど、その「客観」というのは科学の「客観」をはるかに超えたもので(「観測」されてしまったら、それはもう「客観」ではない!)、観測される以前の、可能性の海が広がっていて、全てがそこにあるけど、何者でもないというような、そんな世界。

その上にあるのが、生物として知覚される「知覚の世界」。
この世界は、生物がその身体をもって知覚することで、「あるがままの世界」からその生物が知覚できる要素が切り出された世界。
ポイントは、生物のその身体的特徴によって、ここで切り出される世界というのは生物の種類ごとに異なってくるということ。
なので、オブジェクトは複数存在している。
しかし、それはまだ「1種類の生物としての世界」であって、「1個体の生物の世界」というところまでは分割されていない。
それがゆえ、「潜在的分節化の領域」となる。

そして、そのさらに上にあるのが、言葉や文化、あるいはその人の経験などから意味をもって切り出された「意識の世界」。
知覚された世界にさらに「意味」ーー例えば「これはお父さん」とか「このりんごは美味しそう」だとかーーが与えられた、主観的な世界になっている。
このレベルになると、各個体ごとにその世界は異なってくるので、オブジェクトは各個体分(多重人格なら、複数もありえる?)存在している。
なので、「存在的多者の領域」となる。

なんで東洋哲学でこんな図を考えるのかというと、一言でいえば、「主観=客観」の先入観を取り除くため。

普通だと、自分が見ている世界(主観的世界)が世界そのもの(客観的世界)であり、他の誰もが自分と同じように世界を見ているものだと思ってしまう。
自分の見ていること、感じていること、考えていること、信じていることが、世界の真理、すべてであり、それ以外に別の世界(のインスタンス)が存在するだなんて、思いもしない。
例えば、自分が「ツラい」と思っていることは、世界においても「ツラい」という「客観的真理」であり、それが覆ることはない、と思ってしまう。

でも、そうやって「客観的真理」だと思っていたことが、実は「主観的真理」に過ぎないよね、と。
人間は言葉によって、あるいは、様々な関係性において、世界を切り分け、「それ」を「それ」として認識しているに過ぎないでしょ、というのが、仏教や道家の教えるところ。
言葉によってレッテルを貼ったり、固定した考えに捉われてしまったりするのではなく、それらは自分がそのように世界を切り出しているだけだと気付き(悟り)、そこから自由になったらより善く生きていけるでしょ、と。

飲茶さんの『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』に書かれている次の内容が面白い。

 このことを理解するために、ちょっとこんな想像をしてみてほしい。
 あなたが「耳を見て興奮を感じる文化の国」に生まれたとする。 その国には「女性はみんな生まれたときからずっと耳を隠して暮らしており、本当に愛した男性にしか耳を見せない」という奇妙な風習があった。 あなたが男性だと仮定してそういう国で子供の頃から育ったとしたら・・・間違いなく、あなたを含めた国中の男たちはみんな「うおおおぉ、女の子の耳が見てええ!」と思うはずである。
(中略)
 そして、あなた自身、「耳」のことを考えては下劣な情欲に燃え上がり、そのことについて自己嫌悪に陥って苦しみもだえていた。
(中略)
 そして、ついには思考が途切れ、分別が消え去ったその瞬間ーー。 それはたった一瞬の隙間。 だが、その一瞬のなかに「智慧」が現われ、ひとつの奇跡がおとずれる。 あなたは、赤子のような無垢な境地で、知識ではなく、論理ではなく、言葉ではなく、「いま起きていることの本質」を実感として、体感として理解する。
 あなたはついに究極の真理を悟った。

「こ れ は た だ の み み だ」

「うわああああ!」と、あなたは頭を抱えて、へたりこむ。
(中略)
 あなたは、今まで自分が必死になってきたことの、あまりの馬鹿馬鹿しさと恥ずかしさに笑うしかなかった。
 夜が明け、あなたが街に下りてみると世界がすっかり変わって見えた。 物心がついたときから、まとわりついていた鎖が外れたような、晴れ晴れとした自由な気分。 そんな幸福感とともに世界を見ることができた。
(『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』飲茶、著より引用)

全く余談だけど、この本はめっちゃ面白いしすごく読みやすいので、オススメ。
西洋編もあって(というか、西洋編が先に出ている)、そっちも面白いので、やはりオススメ。

閑話休題

そんなわけで、言葉や思考(思い込み)から解放され、より自由になろう、と。
さらにいえば、環世界の話があるように、生物が見ている世界というのは、その身体(インタフェース)を通して見られた、各生物ごとの世界でしかない。
なので、さらには身体まで捨て、そのさらなる奥の根源、あえて名前をつけて(本質的に名前がつけられない)「空」や「道」に至ろう、と。
これが図でいう「上昇過程」。
ニコ生でも話題に上がってた、十牛図の8枚目の絵に至るまで過程になっている。

でも、ここで勘違いしてしまってはいけなくて。

心頭滅却すれば火もまた涼し」なんていうけど、熱いものは熱い。
心の持ちようでどうとでもなるでしょ、という話ではないことに気をつけないといけない。
「熱くないんだ、熱くないんだ」と必死に否定するのでも、「心を無にすれば熱くないんだ」と冷静に否定するのでもなく、「あ、自分は今『熱い』と感じているんだ」と気づいてそれを認めることが重要。

色即是空のあとに空即是色と繋がるように、あるいは、十牛図の9枚目、10枚目で再び戻ってくるように、「主観≠客観」なんだと気づいた後で、その主観を否定するのではなく、その主観を「主観である」と肯定しないといけない。
これが図でいう「下降過程」。
なんでそうしないといけないかというと、だって、何事からも解放され、自由になろうとしたって、実際には自分たちは身体があり、その身体を通してでしか世界と交われないのだから。
そんなに身体が嫌で嫌で仕方ない「身体の軽蔑者」は、ニーチェがいうように、さっさと身体を捨て去ってこの世からいなくなってしまえばいい。

 身体を軽蔑する者に、わたしはわたしの言葉を言いたい。 かれらが考えなおし、説をあらためることなどは、わたしは求めるところでない。 かれらはさっさと自分の身体に別れをつげて、ーー口をきかなくなってもらいたいものだ。
(『ツァラトゥストラはこう言った』「身体の軽蔑者」より引用)

ニーチェは「三段の変化」を説いたわけだけど、これはこの「上昇過程」「下降過程」というのにとても似ている。
盲目的な信者(駱駝)からあらゆる価値を否定し壊していき(獅子)、しかし最後には肯定して世界を創造する(幼子)。

 精神はかつては「汝なすべし」を自分の最も神聖なものとして愛した。 いま精神はこの最も神聖なものも、妄想と恣意の産物にすぎぬと見ざるをえない。 こうしてかれはその愛していたものからの自由を奪取するにいたる。 この奪取のために獅子が必要なのである。
(中略)
 そうだ、創造の遊戯のためには、わが兄弟たちよ、聖なる肯定が必要なのだ。 ここに精神は自分の意志を意志する。 世界を失っていた者は自分の世界を獲得する。
(『ツァラトゥストラはこう言った』「三段の変化」より引用)

あるいは、客観というものを一度忘れ(エポケー)、主観から世界を構築していき、そして身体性へと還ってきた現象学に似ているとも言える。

2つの図を融合させる

東洋哲学の話が長くなってしまったけど、元の2つの図の話に。

このように、後者の図はオブジェクト図になっているというのが重要なこと。
なので、クラス図の前者とそのまま融合させようとしたって、レベルが違うのでうまく組み合わさらない。

じゃあ、どうすればいいかというと、これは簡単で、そう、前者もオブジェクト図にしてしまえばいい。
これがツイートで書いていた「オブジェクト図で考えればいいのに」という発言の意図。

生物の種類だけ環世界は存在し、そして個体の数だけ主観的世界は存在するわけだから、次のようになる:

f:id:yamaimo0625:20170712004921p:plain

こうやって見ると、2つの図がキレイに融合しているのが分かると思う。

西洋型の図で見ていたのは、1個の個体に関するボトムアップの図。
世界から環世界へ、環世界から主観的世界へと情報はインプットされ、主観的世界から環世界へ、環世界から世界へと作用がアウトプットされていくことを示している。

一方、東洋型の図で見ていたのは、複数の個体に関するトップダウンの図。
主観的世界から言葉や思考を取り去って環世界へ至り、環世界からさらに身体を取り去って世界に至る。
逆に、世界から生物の種類だけ環世界が生まれ、さらに環世界から個体の数だけ主観的世界が生まれる。
そうやって、各々に異なった主観的世界が生まれてきているんだということを示している。

人工知能は「悟る」のか?

さて、こうして融合された図から、人工知能のエンジニアリングに活かせることは何か。

一つは、オブジェクトの構成のさせ方。

具体的な構成の議論は省くけど、上の図に書いたようなオブジェクトが生成されれば、各個体ごとが異なる「自分の世界」を持つことになるので、そこから生成される行動は、各個体ごとに個性的(けど、「身体」のレイヤーがあるので、そこからは大きく外れられない)ものとなると考えられる。

もう一つは、人工知能に「悟り」を与えるということ。

これは、普通の「悟り」とはちょっと違うけど、「この見ている世界は一つの世界の見方にすぎないんだ」という気づきから、意識レイヤーの内容を固定したままにせず、柔軟に組み替えていくようなアルゴリズムになる。
人工知能が、自分自身の世界の見方を柔軟に変化させていく。
これが出来れば、決まりきった行動をするのではなく、ダイナミックに行動が変化する人工知能が生まれてきそう。

今日はここまで!

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