いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

和歌山・三重を旅行してきた。(その5)

前回の続き。

新宮〜伊勢

和歌山は新宮市を13:00過ぎに出発して、国道42号をひたすら北上。 途中、国道311号を少し挟んで、紀勢道(E42)へ。

この紀勢道が高速なのに片側1車線しかなく、しかもトンネルがずっと続くのでけっこうツラかった。 追越車線があると勝手に抜いていってくれるから楽なんだけどねぇ。 そしてトンネルは単調で眠くなるから危険・・・

そんな紀勢道をなんとか抜け、伊勢道E23)に行けば、伊勢神宮は目と鼻の先。

伊勢神宮外宮

そんな感じで伊勢神宮の外宮(げくう)に到着したのが16:00ちょっと前くらい。

入口の火除橋

まがたま池と舞台

鳥居

正宮(中は撮影禁止)

ちなみに外宮に祀られているのは豊受大御神(とようけのおおみかみ)で、内宮に祀られている天照大御神の食事を担当する神様らしい。

この外宮の中には正宮の他に3つの別宮がある。

多賀宮

土宮

風宮

それぞれお参りしたけど、こういうのはやっぱりガイドが必要よねというのを次の日の内宮参拝ツアーで思った(^^;

神宮会館

30分くらいで参拝をすませ、3日目の宿として予約していた神宮会館へ。

ここは夕飯が凄かった。

伊勢海老!

焼き物はこんな感じ

伊勢海老のお造りも美味しかったけど、それ以外の料理もしっかりしてて、大満足。 やっぱり料理が美味しいっていうのは重要よね。

まぁ、部屋にトイレがなかったりとか、少し難点はあったけど(^^;

夕飯のあとはお風呂に入り、翌日の早朝参拝ツアーに備えて早めに就寝。

伊勢神宮内宮

神宮会館に泊まると、朝の6:30からの早朝参拝ツアーに希望者は参加できる。 せっかくの機会なのでもちろん参加。

ちなみに、平日ではあったんだけど参加者はたぶん30人を超えていて、班を3つに分けて進む感じだった。 そんなに人がいるとは驚き。

前日とはうって変わってあいにくの雨模様だったんだけど、まぁ小雨だったのでそこまで影響は出ず。 そして、ポイントごとに会館の職員さんが説明をしてくれるので、とても助かった。

まずは入口の宇治橋

宇治橋

式年遷宮宇治橋も架け替えられることとか、戦争の影響でそのタイミングがズレたこと、そしてそれが今も続いていて、でも逆に余裕ができてよかったことなどが説明された。 あと、宇治橋は右側通行なんだけど、帰ってくるときの最後から2番目の擬宝珠には神様が祀られているので、帰るときに撫でていくといいという情報も(みんな撫でるので色が変わってる)。 他にも、この鳥居の木には式年遷宮で宮に使われていた木がリサイクルされていて、さらには他の神社などへもリサイクルされていくなんて話も聞けたり。

そのあと、道を進んでいくと右手には庭園が広がってるんだけど、ここには元は家とかも建っていて人が住んでたんだけど、人が住むと火を使うので火事が起こる可能性があるから引っ越してもらったんだとか、その庭にある松の一本は大正天皇が皇太子のときに植えられたものだったりとか(何も説明が書かれてない・・・)、そういう話も聞けた。

その先、五十鈴川の水で手を清め、どんどん進んで正宮へ。

正宮(中は撮影禁止)

ここでもいろんな話が聞けて、たとえば建物の屋根に乗っている重しの柱、内宮系は偶数本、外宮系は奇数本なんだとか。 そんなの言われないと気づかないよね・・・

正宮を参拝したら、出口付近にあるのが御稲御倉(みしねのみくら)。 倉という名の通り倉庫で、いわゆる高床式倉庫になっていて、お供えする稲を保管したりするんだけど、正宮にある建物というのはこれと同じ作りなんだとか。 へぇっていう感じ。 普段見てる神社とかっていわゆる神社的な建物(語彙力)なので、正宮にあるのもそういった建物なのかと思ったら、違って高床式倉庫みたいな作りなのね(神明造っていうらしい)。

この建物が、まず中心となる柱を打ち込んで、その柱の間に木の板の入れ、萱葺の屋根を乗せ、そして重しで押さえる、と。 雨が降るとこの萱葺の屋根に水が染み込んで重くなるので壁の板の隙間がなくなり湿度を入らせなくして、逆に晴れると屋根が軽くなって壁の板の隙間が開いて換気がされるという仕組みらしい。 正倉院の校倉造の説明で「湿度が高くなると木が膨れて隙間がなくなり、湿度が低くなると木が痩せて隙間ができる」みたいなのは聞いたことあって、でもホントかよって思ってたけど、この高床式倉庫の説明はすごく納得感あった。

で、神様は一柱、二柱みたいに柱で数えるけど、この建物がベースになってるんだとしたら、柱で数えるというのも納得。 それが正しいかは知らないけど。

それにしても、こんな技術が古代にあったのが驚きよね。 やっぱり最初は技術者がリーダーとして国をまとめていったのかねぇ。

閑話休題

その次は別宮の荒祭宮をお参り。 ここには天照大御神の別側面である荒御魂が祀られている。

荒祭宮

ちなみに、このとなりには空間が開いていて、それが式年遷宮で前に宮が建っていた場所とのこと。 その中央にちょこんと小さな祠があるんだけど、それが元々柱があった場所で、その穴をそのままにしておくのはよくないので、穴を塞ぐように祠が建っているらしい。

このあとは社務所に寄って御朱印を頂いたり、お守りを買ったり。 約1時間で内宮を一巡りして戻ってきた。

このツアーでは他にも質問を受け付けたりしていて、せっかくなので一つ質問してみた。

それは外宮でも不思議に思っていたことなんだけど、建物や鳥居を見ると、なんか木の枝みたいなのが括り付けられていることが多い。 この木はなんなんだろう、節分で柊を玄関につけておくようなものなのかな、と。

そしたら、この木は榊(さかき)の枝なんだとか。 木偏に神で榊となっていて、神聖な木であり、「境木」から人と神を分ける境界を作り出す結界的な意味合いがあるっぽい。 なるほどという感じ。

宿に戻ってきてからは朝食なんだけど、長くなったので一区切り。

今日はここまで!