いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

技術書典7の新刊『Math Poker Girl』の表紙を作ってみた。

技術書典7に出す予定の新刊『Math Poker Girl』の表紙を作ってみた。

イラスト描けないのに頑張って作ったので、そのメモがてら、どうやって作ったのかを書いてみたい。

ベースの作成

まずはベースの作成。
これは『数学ガール』のデザインをパクリ参考にして、Graphicで作ってみた。

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ちなみに、タイトルに使ってるフォントは、ネットで見つけたSpinweradというフリーフォント
OpenFontLicenseというライセンスで頒布されていて、フォント自体を販売するということをしない限り、自由に使えて(商用も可)、再頒布も可能みたい。

あと、オリジナルのデザインだと、下の方が空いていて帯でアオリが追加されてるんだけど、帯をつけるのは大変だし、かといって、「なんちゃって帯」デザインにするのも微妙だったので、グラデーションで誤魔化してアオリを追加してみた(^^;

イラストの作成

ここからが大変だったところで、なにせ自分はイラストが描けない・・・
いや、いろいろ描いてはいるんだけど、ねw

イラスト、上手くなりたいなぁ・・・

ということで、以下の手順でなんとかイラストを用意してみた:

  1. 欲しい構図の写真を撮る
  2. 線画っぽくするアプリで加工
  3. プリントしてトレース
  4. 鉛筆で陰影つけたり変更したり
  5. 写真に撮ってデータ化
  6. 線画っぽく加工

1. 欲しい構図の写真を撮る

頭の中にはイメージがあるのだけど、その3次元の構図を2次元に落とし込めなかったので、欲しい構図を実際に3次元で作ってみて、その写真を撮ってみた。
それがこちら:

f:id:yamaimo0625:20190823140228p:plain

ガルパンの島田愛里寿嬢(水着ver.)w
いやー、ピッタリなフィギュアがあってよかったw

2. 線画っぽくするアプリで加工

このままだとさすがにトレースも難しいので、線画っぽくするアプリを使って加工してみた。

線画風カメラ

線画風カメラ

  • darjjeelling
  • 写真/ビデオ
  • 無料

これでパラメータをいじって出した画像が、こんな感じ:

f:id:yamaimo0625:20190823140548p:plain

うん、まぁ、構図は分かるよね?

3. プリントしてトレース

これを一旦プリントして、紙を重ねてトレース。
トレース台とか持ってなかったけど、窓に紙を押し付ければ、外の明るさでけっこう普通にトレースできるのね。

4. 鉛筆で陰影つけたり変更したり

そこから、鉛筆で陰影をつけたり、欲しいイメージに合わせて変更したりで、出来上がったのがコレ:

f:id:yamaimo0625:20190823140853p:plain

島田愛里寿どこいったw
うん、イメージしてたのがFateのライネス ・エルメロイ・アーチゾルテ嬢だったから、ちかたないね。

5. 写真に撮ってデータ化

これを再び写真に撮ってデータ化し(スキャナ? 知らない子ですね・・・)、表紙で使えるように加工しようとした。

このとき、さっきの線画っぽくするアプリとか、他の画像加工アプリ(Waterlogue)も使ってみたんだけど、あまりいい感じに出来なかった。

Waterlogue

Waterlogue

  • Tinrocket, LLC
  • 写真/ビデオ
  • ¥600

6. 線画っぽく加工

どうしたものかと困ったんだけど、FireAlpacaで上手いこと出来た。

まず、現状の写真データだと何が困るのかというと、以下のようなこと:

  • グレースケールじゃなくて色味が乗ってる
  • 背景部分がアルファで抜けてない
  • 線の色を表紙に合わせられない

これらを以下のようにして解決していった。

まず、FireAlpacaを起動し、必要な部分だけ切り抜いた写真を読み込ませる。

f:id:yamaimo0625:20190823142805p:plain

そして、メニューから「フィルタ」-「線画抽出」を選択し、パラメータをいい感じのところ(山になってるところあたり)にして「OK」。
すると、こんな感じになる:

f:id:yamaimo0625:20190823143203p:plain

線の濃淡がアルファとして抽出されている感じっぽい。
(ちゃんとは調べてない)

そしたら、下に背景のレイヤーを用意し、白く塗っておく。

f:id:yamaimo0625:20190823143437p:plain

これ、背景の部分がちゃんと透明に抜けてない(アルファが0%になってない)ので、消しゴムツールを使って背景部分をゴシゴシと消していく。
頑張って消すと、こんな感じになる:

f:id:yamaimo0625:20190823143758p:plain

そして、レイヤーを8bitレイヤーに変換。
8bitレイヤーというのは、アルファ値のみ持ってるレイヤーっぽい。
他のレイヤーのマスクなどに使える。
レイヤーを変換するには、メニューから「レイヤー」-「変換」-「8bitレイヤーに変換」を選択する。

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あまり変わってないように見えるけど、赤丸で囲ったところで8bitレイヤーになっていることが分かる。

あとは、下にレイヤーを用意して、線の色にしたい色で塗っておく。

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そして、上の線画レイヤーを選択して、メニューから「レイヤー」-「変換」-「ステンシルレイヤー」を選択すると、こうなる。

f:id:yamaimo0625:20190823145208p:plain

おぉ、いい感じ!

イラストの追加

あとは背景色の白のレイヤーを見えなくしてPNGで書き出し、Graphicで作っていたベースに取り込み。
サイズを調整し、ブレンドを「乗算」にしてやれば、こんな感じになる:

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これをPNGに書き出したのが、こちら:

f:id:yamaimo0625:20190823150226p:plain

なかなかいい感じに出来たのでは!?

今日はここまで!