いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

『飲茶の「最強!」のニーチェ』を読んでみた。

飲茶さんの書いたニーチェ入門本『飲茶の「最強!」のニーチェ』。

飲茶の「最強! 」のニーチェ

飲茶の「最強! 」のニーチェ

出たのはだいぶ前なのだけど(約半年前)、hontoで電子書籍化されないかなーとずっと待ってたら、だいぶ時間が経ってしまった。。。
結局、全然電子書籍化される気配がないので、諦めて紙書籍を買ったのだけど。
電子書籍で読みたかった・・・

ただ、内容自体はさすが飲茶さんという感じで、とても読みやすく、また、分かりやすかった。
なので、軽く感想とか。

概要

本の出だしで説明があるのだけど、この本は出口先生の「最強!」シリーズののれん分けということで、他の「最強!」シリーズと同じ形式をとっているとのこと。
具体的には、表紙の女の子(アキホちゃん)と先生が対話することで、話が進んでいく。
ただ、これがなんかちょっとアレな動画のインタビューみたい(^^;

いろいろな哲学の中でも、特にニーチェの哲学を学ぶと、そういう「前向きな生き方」が身につくんだ。
(省略)

(アキホ)
前向きな生き方・・・。
それはとても興味がありますね。

あれ?
アキホちゃんは、もともと前向きな生き方をしてそうだけど・・・。

(アキホ)
そんなことないです。
さっき仕事が失敗ばかりだと言いましたが、実は、仕事に対して前向きになれなくて・・・。

そうだったんだ。

(アキホ)
最近、毎日思うんです。
私、この仕事本当に好きでやっているのかなって。
なんとなく、ただ惰性でやってるだけの気がして。
あと、彼氏も・・・。

うまくいってないの?

(アキホ)
いえ、そうではないのですが。
やっぱり同じ話で、本当に好きなのかなと・・・。
(省略)

それはたしかにちょっと後ろ向きかもね。
アキホちゃんって、意外とネガティブ性格なんだね。

(『飲茶の「最強!」のニーチェ』より引用)

なんかこのあと、「そんなこと、僕が忘れさせてあげるよ」とか言いながらキスとかし始めそうな雰囲気だけど、これはそういう本ではないw
上で引用したのはそれっぽく感じる極端な例で、大部分はこんな胡散臭い感じの会話ではないので、大丈夫。

ともあれ、こんな感じで対話を使って話を進めていくので、読者が感じるであろう素朴な疑問や反論をその場で拾い上げ、そして丁寧に応えていくという構成になっていて、非常に分かりやすいし、共感も得られやすいと思う。
そして、そうすることによって、いろいろ誤解を受けやすい(「ルサンチマン」とか「神は死んだ」とか「永劫回帰」「力への意志」「超人」というパワーワードに誤魔化され、ニーチェを世界の破壊者ディケイドのように読んでしまう)であろうニーチェの哲学を、分かりやすく、誤解のないように説明している。

白哲学と黒哲学

個人的に面白い表現だなと思ったのが、「白哲学」と「黒哲学」という分類。

冒頭で、そもそも哲学ってなんなのさ、という疑問を取り上げ、それに対する飲茶さんの考えを述べているのだけど、そこで出てくるのがこれらの言葉。
これは、飲茶さんの別著である『てつがくフレンズ』で出てくる「プラトン主義」と「反プラトン主義」を言い換えたものだけど、まさにイメージにピッタリで、言い得て妙という感じ。

それに、中二病くさい感じがすごく好きw
ほら、哲学好きな人って、みんな中二病拗らせてるわけだしw(偏見)

ちなみに、自分の立場については『てつがくフレンズ』の感想に書いた通り。

白魔道士でも黒魔道士でもなく、太極図的な意味で、ただの道士かな?w

大いなる正午と悟り

あと、個人的にとてもよかったと思っているのが、飲茶さんの実体験が書かれていたこと。
なぜかというと、本で得た知識をまとめたものであれば、それは(文章のうまさとかに差はあれど)言ってしまえば「誰でも書けるもの」だけど、実体験を交えて書かれて入れば、それはその経験をした「その人」にしか書けないものになるから。
特に、「大いなる正午」の説明においては、その説明が示す通り、「体験する」ということそれ自体は重要になってくる。

そう。
「すべてのラベルが外れた世界」「架空の価値観が消えた世界」など、そういう実存哲学の言う世界観は、理屈ではなく体験してはじめて理解できるものなんだ。
逆に言えば、一度でも「ああ、本当にそうなんだ!」と体験してわかってしまえば、それは虚しい知識ではなく、その後の人生を一変するような知識となる。
だから、そういう体験をすることが実在哲学においては肝なんだけど、ニーチェの哲学体系の中では、それに相当する体験を「大いなる正午」と呼んでいる。
(『飲茶の「最強!」のニーチェ』より引用)

飲茶さんが実際にどのような体験をしたのか、あと、飲茶さんが哲学をするに至った経緯などは、実際に本で。

それにしても、なんとも東洋哲学的なw
まさに「悟り」の境地w

今日はここまで!

飲茶の「最強! 」のニーチェ

飲茶の「最強! 」のニーチェ

『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇』を読んでみた。

人工知能のための哲学塾』に続く第二弾、『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇』を読んだので、その感想とか。

人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇

人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇

人工知能のための哲学塾』の感想は、以下から:

概要

この本も一作目と同様に、人工知能の「知能」ーーそれも、浅い上辺だけの「知能」じゃなくて、より深い「知能」ーーあえて言うなら、「心」や「存在」ーーを、哲学的な知見を頼って探求していくという本。
一作目は西洋哲学中心だったのに対して、本作では東洋哲学からのアプローチが中心になっている。

ただ、なんというか、なんとも掴みどころがないのが東洋哲学の特徴。
それゆえ、この本は一作目にも増して議論があっちこっちに発散し、また、同じような話が何度も何度も出てきたりして、モヤモヤを感じる人は多いかもしれない。

けど、これに関しては、犬飼さんが前書きに寄せて書いた「『人工知能のための哲学塾』の遊び方」という文章が絶品で、この本がどういった本なのかを端的に示してくれている:

東洋哲学篇は、前回にも増して三宅さんの講義録を読んでも答えらしい答えは出てきません。
何らかの明確な答えを期待して手に取った方は混乱してしまうかもしれません。
しかし、その言葉を咀嚼すればするほど、次から次へと、まるでポエトリーのような問いが自分の中に浮き上がってくるはずです。
その自己生成された問いでぜひ遊んで欲しいのです。
(『人工知能のための哲学塾 東洋篇』より引用)

そう、この本は「答え」を得るための本じゃなくて、「遊ぶ」ための本。
哲学(というか、思想)を「知る」ための本じゃなくて、哲学を「する」ための本。

してみると、殿さまが読まれているのは、古人の残りかすということになりますねぇ。
(『荘子』より引用。というか、本作より孫引き)

この言葉が示す通り、書かれているものをただ知るだけではダメで、そこから自分で考えて、そして、自分のものにしていかないと意味がない。

ふと思ったのは、この本はTRPGのルルブ(ルールブック)のような本なんだろうな、ということ。
ルルブには設定や資料、シナリオの例や遊び方は書かれているけど、実際の物語はどこにも書かれていない。
自分たちで実際に遊んで初めて物語は創り出され、そして、楽しさも生まれてくる。

サブサンプション・アーキテクチャ

さて、本作で「西洋的」で「構築的」な「ボトムアップ」のアーキテクチャとして何度も取り上げられているのが、サブサンプション・アーキテクチャ
これを叩き台として、対照的な「東洋的」で「脱構築的」で「トップダウン」のアーキテクチャが模索できないものか、というのが主題の一つとして取り上げられているように思った。

ただ、これには個人的にはちょっと違和感。
というのは、本作で模索する東洋的な人工知能のモデルこそ、サブサンプション・アーキテクチャに行きつくのではないかな、と思ったから。

サブサンプション・アーキテクチャがあまりに当たり前に出てくるから、これが西洋では当たり前のアーキテクチャなんだとついつい思ってしまうけど(というか、自分もそう勘違いしてた)、実際にはかなり異端。
前作の第三夜に書かれている通り、西洋では形式論から人工知能の研究は発展していったので、環境や身体の話は出てこないで、上辺の論理的な思考にばかり目が向けられてきた。
そこに一石を投じたのが、サブサンプション・アーキテクチャ

自分がそのことを知ったのは、『<弱いロボット>の思考 わたし・身体・コミュニケーション』という本を読んだから。

さて、認知的なロボティクスの分野は、1990年代になると俄然おもしろくなってきた。
「象はチェスを指さない!」「表象なき知性」など、ちょっと過激で斬新な主張が日本にも次第に伝わってきた。
その発信源は、マサチューセッツ工科大学のロドニー・ブルックスである。
(中略)
ブルックスは、こうした「頭のなか」での表象操作などを「古きよき時代の人工知能」と半ば揶揄しながら、「そんな表象やプランを用意しなくとも、かしこい振る舞いは生み出せるのではないか」(省略)と、そのかしこい振る舞いを<ゲンギス>などを用いて、上手にデモンストレーションしてみせた。
(中略)
どのように障害物を乗り越えたのか、その表象は「頭のなか」には残らない。
その対象を撫で回すかのように、脚をすこしずつ上げただけ。
つまり、不整地の状況を「環境のモデル」として「頭のなか」に表現することなく、その環境に備わる制約を情報としてそのまま利用している。
「モデル」はどこにあるのかといえば、「頭のなか」ではなく「周囲の環境そのもの」にあるのだ。
(中略)
ブルックスを一躍有名にした<ゲンギス>のための制御アーキテクチャの論文は、(省略)いわゆる「サブサンプション・アーキテクチャ」と呼ばれるものである。
(中略)
では、この<ゲンギス>の行動を生みだしていたアーキテクチャの主たる特徴はどこにあったのだろう。
(省略)その知性は「ロボットの個体の内部」に備わるのではなく、むしろ「周囲とのあいだにわかち持たれている」といえるのだ。
人やロボットの能力や機能というものを議論するとき、その個体のなかに閉じたものとしてとらえられやすい。
それをブルックスやサッチマンたちは、環境とのあいだの関係論的なシステムとして拡張してみせたのである。
(『<弱いロボット>の思考 わたし・身体・コミュニケーション』より引用)

長々と引用してしまったけど、この衝撃はなかなかのものだった。
サブサンプション・アーキテクチャの元の発想は、ソフトウェアを階層的なモジュールに分けて構築するというトップダウン的な発想のものではなく、環境との相互作用の中で知能を生みだしていくことが出来るんだというボトムアップ的な発想のものだったわけだから。
そして、これは本作で言及されている「縁起的人工知能」の考えに通じるものがある。

余談だけど、この『<弱いロボット>の思考 わたし・身体・コミュニケーション』という本はすごく面白い。
普通であれば、こういう研究ってより高度な技術へと向かっていこうとするものだけど、そうではなく、一度立ち止まって、すごいロボットじゃなくたっていいんじゃないか、というところから、人とロボットとの関係の可能性について議論を展開している。

「なんらかの利便性を提供してくれるもの・・・」とは、ロボットや人工知能技術などに対する一般的な期待だろう。
(中略)
いくつか<〇〇してくれるロボット>というアイディアを並べてみたけど、どうもしっくりこない。
(中略)
よくよく考えてみれば、あかちゃんというのは、(省略)なにもできないような<弱い存在>である。
にもかかわらず、ちょっとぐずることで周りから手助けを上手に引きだし、必要なミルクを手に入れ、そして思いのままに移動できてしまう。
(省略)家庭のなかでもっとも<弱い存在>のはずが、いちばんに<強い存在>であったりする。
(中略)
「あっ、そうか。人の手を借りちゃってもいいのか・・・」と思う。
(省略)「ロボットの自律的な機能にばかり目がいくけれども、こんな手があったのか」というわけである。
(『<弱いロボット>の思考 わたし・身体・コミュニケーション』より引用)

二つのインフォメーションフロー

ところで、読んでて改めて思ったのは、自分と三宅先生だと「一なる全」の解釈に決定的な解釈の違いがあるなぁ、ということ。

自分の解釈は上の記事で書いた通り。
「一なる全」を未分化の存在(簡単にいえば「空」や「道」)と捉えてて、分化されていくことで自分という存在に至ると考えてる。
なので、2つの図は単に見方が違うだけで(一個体の構造(機能、クラス図)に注目しているか、多数個体の構造(存在、オブジェクト図)に注目しているか)、本質的には同じことを示していると思っている。

一方、三宅先生は「一なる全」を、属性とかそういったものを全て取り去った精神、あるいは存在ーーあえて言うなれば、魂のようなものーーと捉えてるっぽくて、それが身体を持ち環境と交わる中で様々な制約を受け、そして自分として発現する、というように捉えているように読める。

この解釈の是非はいろいろあるのだけど、ただ、そこから提唱している二つのインフォメーションフローの話はとても有益に思えた。
「一なる全」と書いてると微妙だけど、これを「内的世界」に置き換えれば、まさにリカレントモデルの話や、遠心性コピーの話と繋がってくる。
(実際、本でもその話に繋げていっている)

ちなみに、自分の解釈だとこの話は出てこないかというと、そんなことはなくて。
自分という存在は固有のオブジェクトなので、内部状態を持つことになる。
この内部状態こそが、これまでの過去の状態の累積であり、と同時に、次の振る舞いを定める入力の一つとなる。
関数型言語のように状態を引数として明示的に示すようにしているか、オブジェクト指向言語のように内部に閉じ込めて外からは見えなくしているかの違いがあるだけ。
もちろん、そのような内部状態という項があるんだという指摘こそが重要なのだけど。

人工知能は「幸せ」になれるのか

それにしても、本を読んでいると、どうやったら人工知能に欲望や悩み、葛藤を与えることが出来るのか、ということが終始出てくるので、ちょっと考えてしまう。
はたして、人工知能はそれで「幸せ」なのかな、と。

たしかにこのとおり作動しているのだ!
おまえが望んだ「悪の心」がな!
(中略)
そうなんだ、「悪の心」が、ぎゃくにおれを強くしたんだ!
そんなものに負けちゃいけないという「心」がおれを強くした!

おれはこれで人間と同じになった!
だが、それとひきかえにおれは、これから永久に「悪」と「良心」の心のたたかいに苦しめられるだろう・・・

ーーピノキオは人間になりました。
メデタシ メデタシ・・・

だが、ピノキオは人間になってほんとうに幸せになれたのだろうか・・・?
(『人造人間キカイダー』より引用)

人工知能をより人間らしくさせたいというのは、ヒトのエゴであって、人工知能のためにはなっていないのではないかな、と。

ただ、たとえそれがヒトのエゴであったとしても、やっぱり人間らしい人工知能を生みだしたいと思うし、それで人工知能を不幸にしてしまうかというと、必ずしもそうではないと思う。
それは、人が子を産むのに近い感覚なのかもしれない。

君が来た朝を後悔するなら、更なる痛みを産むべきではない。
君が行く夜を肯定するなら、その子もまた「人生(せい)」を愛すだろう・・・
(『Roman』「黄昏の賢者」より引用)

今日はここまで!

人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇

人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇

人工知能のための哲学塾

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人造人間キカイダー (4) (秋田文庫)

人造人間キカイダー (4) (秋田文庫)

5th story CD「Roman」(初回限定盤)

5th story CD「Roman」(初回限定盤)

トランプゲーム「シープスヘッド」で遊んでみた。

前回、トランプゲーム「Ushter」を紹介した。

最近遊んだトランプゲームがもう一つあって、それは「シープスヘッド」。

Sheepshead, the App

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個人的には前回のUshterの方が好きだけど、シープスヘッドも悪くないゲームだと思うので、紹介してみたいと思う。

概要

f:id:yamaimo0625:20180407235448p:plain

シープスヘッドは、Ushterと同じくトリックテイキング(通称トリテ)のゲーム。
ただ、同じトリテでも、雰囲気はだいぶ違う。

何人で遊ぶかでちょっとルールが変わるようなのだけど、ここでは5人戦について。

シープスヘッドは、日本で有名なトリテ「ナポレオン」と同じように、2対3のチーム戦を行うトリテ。
カードにはそれぞれポイントがあって、ポイントの過半数をとったチームがそのラウンドの勝者になり、勝利点を得ることが出来る。
これを数ラウンド繰り返し、最終的に勝利点が一番高かったプレイヤーの勝ち。

ちなみに、何ラウンド行うかがちょっと分からないんだけど、基本的には人数ラウンドやればいいと思う。

カードの説明

このゲームで使うのは、各マーク(スペード/ハート/ダイヤ/クラブ)の2〜6を除いた、合計32枚のトランプ。

カードは切り札とそれ以外のカードに分かれている。

切り札はすべてのQとすべてのJとすべてのダイヤで、強さは以下の通り:

(強) \clubsuitQ \spadesuitQ \heartsuitQ \diamondsuitQ \clubsuitJ \spadesuitJ \heartsuitJ \diamondsuitJ \diamondsuitA \diamondsuit10 \diamondsuitK \diamondsuit9 \diamondsuit8 \diamondsuit7(弱)

他のカードの強さは、(強)A>10>K>9>8>7(弱)。

かなりややこしい(^^;

そして、カードにはポイントがあって、Aが11点、10が10点、Kが4点、Qが3点、Jが2点。
この辺りは以前紹介したシュナプセンと同じ。

カードの配布

最初のラウンドは、ランダムにカードを配る人(ディーラー)を選ぶ。
次のラウンド以降、ディーラーは左隣のプレイヤーに移っていく。

ディーラーはカードをよくシャッフルし、各プレイヤーに手札が6枚ずつになるように配る。
そうすると、2枚余るはずなので、その2枚はテーブルの中央に伏せておく。
この2枚をブラインドと呼ぶ。

チーム決め

ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに、ブラインドを取るか、パスするかを決めていく。
誰かがブラインドを取ることにしたら、そのプレイヤーは「ピッカー」になる。

ピッカーと、ダイヤのJを持っているプレイヤーがパートナーとなり、1つのチームになる。
そして、残りの3人が、もう1つのチームになる。

ピッカーは、とったブラインドを自分の手札に入れ、8枚になった手札から好きな2枚をポイントとして自分の前に伏せて置く。

なお、ピッカーがブラインドを自分の手札に入れたときに、ピッカー自身がダイヤのJを持っていた場合、ピッカーは自分の手札にない一番弱いJのマークを宣言してもいい。
宣言した場合、その宣言されたマークのJを持っている人がパートナーとなる。
宣言しなかった場合や、すべてのJが手札にある場合は、パートナーなしで、1対4でプレイすることになる。

ちなみに、パートナーは自分がパートナーであると明かす必要はない。

あと、全員がパスした場合については、後述。

勝負

チーム決めが終わったら、6枚の手札を使って6回勝負を行う。

まず、ディーラーの左隣のプレイヤーが最初の親になる。

親から時計回りで順番に、手札からカードを1枚ずつ表向きで出していく。
親は好きなカードを出すことが出来るが、それ以外のプレイヤーには縛りが発生して、必ず親の出したカードと同じ種類のカードを出さなければならない;

すなわち、

  • 親が切り札を出した場合、必ず切り札を出さなければならない。
  • 親が切り札以外のカードを出した場合、切り札以外のカードで、親の出したカードと同じマークのカードを出さなければならない。

出せない場合に限り、他の好きなカードを出すことが出来る。

参加している全員がカードを1枚ずつ出し終わったら、その勝負の勝者を決める。

まず、切り札を出しているプレイヤーがいた場合、その中で一番強いカードを出したプレイヤーがその勝負に勝つ。
もし、切り札を出しているプレイヤーがいなければ、親の出したカードのマークで一番強いカードを出したプレイヤーがその勝負に勝つ。

勝負に勝ったプレイヤーは、その勝負に出されたカードをすべて取ってポイントとして自分の前に伏せて置き、そして次の勝負の親になる。

これを手札がなくなるまで繰り返す。

得点計算

6回勝負が終わったら、そのラウンドの得点計算を行う。

ピッカーとパートナーは自分の前に伏せてあるカードのポイントを合計する。
そして、条件に応じて、各自が以下の勝利点を得る:

条件 ピッカー パートナー その他
ピッカーとパートナーが全勝した +6 +3 -3
ピッカーとパートナーで91点以上とった +4 +2 -2
ピッカーとパートナーで61点〜90点とった +2 +1 -1
ピッカーとパートナーが31点〜60点とった -2 -1 +1
ピッカーとパートナーが0点〜30点とった -4 -2 +2
ピッカーとパートナーが全敗した -12 -6 +6

なお、パートナーなしだった場合、ピッカーの得点は上の表の2倍になる。
(例えば、61点〜90点なら4点もらえ、31点〜60点なら4点失う)

得点計算が終わったら、ディーラーが左隣に移って、次のラウンドを行う。

リースターゲーム

チーム決めを行うときに全員がパスをした場合、リースターゲームというのを行う。

このゲームでは個人戦になり、6回勝負を行なって少なくとも1勝したプレイヤーの中で、取ったポイントが最も少ない人がそのラウンドの勝者になる。
そして、他のプレイヤーから勝利点を1点ずつもらう。

なお、タイだった場合、勝利点の移動は発生しない。
また、ブラインドは無視される。
(最後の勝負に勝ったプレイヤーがブラインドをとるというバリアントもある)


「ナポレオン」と同じように、パートナーは自分がパートナーであることを明かす必要はないので、誰がパートナーなのかを探り合いながらプレイを進めていくことになる。
そして、Aや10はポイントは高いのだけど、それほど強いわけでもなく、また、QとJは強いのだけど、ポイントはそれほど高くないというのが、なかなかにイヤラシイ。

そんな感じで、かなり興味深いゲームなんだけど、カードの強さがややこしいのがなんとも(^^;
もうちょいプレイしやすければいいんだけどね。
ただ、「ナポレオン」や「ブリスコラ・ブジャルダ」が好きな人は、このゲームもけっこう好きだと思う。

ちなみに、このゲームはトランプゲーム大全でも紹介されてた。
ただし、3人用のルール。
wikipedia (en)のSheepshead (game)の項目を見てみると、5人で遊ぶのが一般的みたいなんだけどね。

今日はここまで!

Sheepshead, the App

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トランプゲーム大全

トランプゲーム大全

トランプゲーム「Ushter」で遊んでみた。

iOSで遊べるトリックテイキングゲームを探していたら、「Ushter」(ウシュター?)というゲームを見つけた。

Ushter - A Trick Taking Card Game

Ushter - A Trick Taking Card Game

  • John Hall
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無料で遊べるようだったので、試しに遊んだところ、けっこう面白かったので、紹介してみたい。

概要

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Ushterは、トリックテイキング(通称トリテ)というジャンルのゲーム。

ルールの詳細はあとで書くとして、トリテに詳しい人向けに、簡単な説明。

各自が最初に20ポイント持っていて、ポイントを一番最初になくした人がゲームの勝者。
各ディールで手札は5枚ずつ配られ、各自、そのディールに参加するか、降りるかを選択していく。
参加者が決まったら、切り札あり、マストフォローのトリテを行う。
1トリック取れば1ポイント減らせる。
ただし、1トリックも取れなかった場合、2ポイント増やされてしまう。
なので、ディールに参加するのか、それとも降りるのか、その選択が重要になるゲーム。


以下、ルール説明。

プレイ人数とカードの説明

まずはプレイ人数とカードの説明から。

このゲームは、4人〜8人で遊ぶことができる。
ただし、アプリの場合、無料だと5人限定。
課金すれば、4人〜8人でプレイできるみたい。

そして、カードは普通の52枚のトランプ1組。
カードには強さがあって、(強)A > K > Q > J > 10 > 9 > ... > 2(弱)という順番。

ゲームの目的と進行の概要

各プレイヤーは最初に20ポイント持っていて、このポイントを一番最初になくしきった人の勝ち。
誰かがポイントをなくすまで、複数ラウンド行なわれる。

各ラウンドでは、各プレイヤーに手札が5枚ずつ配られ、各プレイヤーは手札を見て、そのラウンドに参加するか、降りるかを選択する。
参加した場合、手札を1枚ずつ使い、5回勝負を行う。
1回勝つたびに、1ポイント減らすことが出来るが、そのラウンドで1回も勝つことが出来なかった場合、逆に2ポイント増えてしまう。

カードの配布

最初のラウンドは、ランダムにカードを配る人(ディーラー)を選ぶ。
次のラウンド以降、ディーラーは左隣のプレイヤーに移っていく。

ディーラーはカードをよくシャッフルし、各プレイヤーに手札が5枚ずつになるように配る。
配り終わったら、山札の一番上のカードを表向きにする。
その表向きにしたカードのマーク(スペード/ハート/ダイヤ/クラブ)と同じマークのカードが、そのラウンドの切り札になる。
切り札については後述。

参加決め

ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに、そのラウンドに参加するか、降りるかを、順番に決めていく。
降りる場合、手札を裏向きのまま捨てる。

ただし、すでに2ラウンド連続で降りていた場合、降りることは出来ず、強制的に参加しなければならない。
(3ラウンド連続で降りることは出来ない)

ディーラーは、参加することを決めた場合、山札の一番上にあるカードを自分の手札に入れ、代わりに手札から1枚を裏向きで捨てる。

もし、参加するのが1人だけになってしまった場合、そのプレイヤーは自動的に5勝したことになり、5ポイント減らして次のラウンドに移る。

勝負

ラウンドに参加することを最初に決めたプレイヤーが、そのラウンドの最初の親になる。

各勝負では、親から時計回りで順番に、手札からカードを1枚ずつ表向きで出していく。
親は好きなカードを出すことが出来るが、それ以外のプレイヤーには縛りが発生して、必ず親の出したカードと同じマークのカードを出さなければならない。
出せない場合に限り、他のマークのカードを出すことが出来る。

参加している全員がカードを1枚ずつ出し終わったら、その勝負の勝者を決める。

まず、切り札を出しているプレイヤーがいた場合、その中で一番強いカードを出したプレイヤーがその勝負に勝つ。
もし、切り札を出しているプレイヤーがいなければ、親の出したカードのマークで一番強いカードを出したプレイヤーがその勝負に勝つ。

勝負に勝ったプレイヤーはポイントを1減らし、そして次の勝負の親になる。

これを手札がなくなるまで繰り返す。
(手札は5枚なので、5回勝負をすることになる)

もし、ラウンドに参加したのに1度も勝負に勝てなかった場合、そのプレイヤーはポイントを2増やす。

ラウンドの途中でも、誰かのポイントが0になったら、その時点でゲーム終了。
ポイントを0にしたプレイヤーがゲームの勝者となる。

ポイントをなくしきったプレイヤーがいなければ、ディーラーが左隣に移動して、次のラウンドを始める。


このゲームのポイントは、ラウンドに参加するか、それともしないのか、というところ。

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ラウンドに参加しなければポイントを減らしていくことは出来ないが、参加して1回も勝てなかった場合、逆にポイントは増えてしまう。
なので、出来るだけ勝てそうな手札のときだけ、ラウンドには参加したい。
とは言っても、連続で2回降りてしまったら、その次のラウンドはどんなに手札が悪くても絶対に参加しなければならないので、1回だけでも勝てそうなら、出来るだけ参加はしたい。
かといって、すでに自分より前のプレイヤーが何人か参加表明してたりすると、なかなか参加しづらかったり。
(人数が増えれば増えるほど、1回も勝てなくなる確率は高くなる)
逆に、自分がディーラーの右隣で、自分の前の全員が降りてしまった場合、ディーラーのポイントを無条件で5ポイント下げさせてしまうので、手札は微妙だけど参加せざるをえなかったり。
このあたりがなんとも悩ましい。

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アプリの出来もけっこう良くて、気持ちよくプレイできる。
特に、強さ設定で"Demo"を選んでゲームを開始すると、説明付きでプレイのデモが行なわれるので、それを見るだけでもルールはだいぶ分かるはず。

配られるカード枚数が少ないので、切り札があるかないかが大きく、手札運の強いゲームなんだけど、その中でも考え所はあるし、気軽に遊べるので、オススメ。

今日はここまで!

Ushter - A Trick Taking Card Game

Ushter - A Trick Taking Card Game

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権現堂までお花見ライドしてきた。

この前は都内の桜を見て回った。

今回は埼玉の桜の名所と名高い権現堂へ。

ルート

今回走ったのは、こんなルート:

江戸川CRをひたすら北上し、関宿橋から幸手市へ。
そして、県道26号〜県道371号と通って、権現堂へと向かうルート。

江戸川CR

江戸川CRは、埼玉側を走ろうと思ってたんだけど、野田橋のところから埼玉側は入っていくことが出来ないのをウッカリ。
なので、千葉側をずっと走っていった。

ただ、結果的にはこれが大正解だったっぽい。
とにかく菜の花が満開で凄かった!

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この前は自転車を入れて写真を撮らなかったので、今回は自転車も入れて写真を撮ったりw

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うん、いい感じw

追い風だったこともあり、スイスイと走れてすごく気持ちよかったw

権現堂

関宿橋からは下へ降りて権現堂を目指した。

広域農道を進んでいくと、途中からすごい渋滞が。
どうやら、駐車場待ちの車らしい・・・
全然進みそうになかったので、ちょいと横道にズレて進んだ。
こういうのは自転車のいいところw

そして、権現堂へ到着。

いや〜、これは凄い!
天気も良くて、最高のお花見日和!

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ちなみに、屋台とかもあったんだけど、人が多すぎてちょっと無理だったw
う〜ん、残念w

江戸川CR

満開の桜を満喫した後は、帰路へ。

帰りも江戸川CRで、埼玉側を走っていったんだけど、向かい風の凄いのなんのって。
行きに楽した分、帰りがこうなるのは分かってたんだけどね(^^;

ヒーコラ言いながらペダルを回し、ちょいちょい休みを入れながら進むことに。

この頃になってくると日も暮れてきて、風がだいぶ冷たかった。
おかげで、体がすっかり冷え切ってしまって、大変だった。
帰ってきてから体温測ってみたら、たぶんエラーなんだけど、34.0度・・・
体の表面、冷えすぎ・・・

そんなわけで、距離こそ60kmくらいだったんだけど、ぐったり疲れ果ててしまった。
(そして、鼻と喉が死んだ・・・)

う〜ん、もうちょい鍛えないとなぁ、ホントに。

今日はここまで!

『リシュルート』の昔話をしてみた。

『リシュルート』というのは、慶應の履修情報誌。
塾生総合研究所」(通称、塾総)という物々しい名前のサークルが毎年春に発行している冊子で、アンケートを元にした履修情報の他に、新入生のための情報や、インタビューなんかも載っていたりする。
慶應生以外にはほとんど知られていないだろうけど、塾生や若い塾員なら、知らない人はいないだろうというくらい有名(なはず)。

そんな『リシュルート』だけど、ふと思い立ってネットを調べてみたら、昔の情報が全然ないことに気がついた。
これはちょっと寂しいなと思ったので、少し昔の話をしてみたいと思う。

リシュルート2002

『リシュルート』が一番最初に発行されたのは、2002年。

そのときの表紙が、こちら。

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これはw
下ネタ(したねたと読む)で、「リシュルートのロゴをリクルートのものそっくりにしたところ、リクルート社法務部からクレームが来た」というのが毎年書かれているけど、これは確かにクレームが来るわwww

ちなみに、「塾生総合研究所」というサークル名も、「野村総合研究所」のパクリリスペクトだったりする。
英語表記が"Jukusei Research Institute"なのも、"Nomura Research Institute"をマネたもの。

中身はというと、こんな感じ。

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なんともアングラなw

なお、この当時はまだ「塾生総合研究所」というサークルではなく、「Reshruitプロジェクトチーム」という有志の集まりで、人数もほとんどいなかったらしい。
そして、慶應マッキントッシュユーザーズグループ(Keio Macintosh User's Group, KMUG(けーまぐ))の力を借りて、完成まで漕ぎつけたらしい。
(もっとも、KMUGはその後、塾生総合研究所に取り込まれていってしまうのだけど・・・)

ちなみに、このあたりが伝聞調なのは、自分はまだいなかったから。
当時の様子は、冊子内に書かれていたりする。

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ここにも少し書かれているのだけど、元々慶應には『CARE』という履修情報誌があったらしい。
発行はジャーナリズム研究会。
ただ、この冊子は「楽勝追求」しかせず、毎年教授会で問題になっていたらしい。
そして、アンケートも古い内容が使い回されていたらしく、かなりあてにならないものだったと自分は聞いている。

そんな『CARE』が、2001年の春に発行されなかったという事件が起こったらしい。
さらには、復活する様子もないということなので立ち上がったのが、このプロジェクト。

このように、慶應は一度履修情報誌が潰れていたりする。
最近の塾生はそんなこと知らないだろうから、『リシュルート』があるのは当たり前のことのように受け取っているだろうけど、それは実は当たり前ではなかったりする。

そして、そんな歴史があったので、『リシュルート』では『CARE』の二の轍を踏まないようにしてきたという歴史があったりする。
(おそらく最近の塾総メンバは知らないだろうけど・・・)

リシュルート2003

さて、そんな感じにスタートした『リシュルート』。
2年目となる2003年の表紙は、こちら。

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ロゴが変わってるw
まぁ、クレームを入れられたなら、仕方ないw

そして、表紙よりも注目したいのが、中身。

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見ての通り、アングラ色は消え、スッキリとキレイなデザインへ。
これは、当時デザインを行なったHさんの力が大きい。
Hさんのデザイン力は、このあとも塾総を支えてくれることになる。

それと、「発刊にあたって」には、プロジェクト立ち上げ人であり当時の編集長だった伏見さんの考えが書かれている。
『CARE』は楽勝追求一本だったけど、『リシュルート』はそうではなく、塾生と教員のよりよいマッチングを目指した冊子である、と。

このあたりは、実は授業情報の書き方にも表れていて、「難簡度」というのは、ぶっちゃけて言ってしまえば「楽勝度」なんだけど、その書き方は塾生に楽勝を推奨しているように捉えられてしまう恐れがあるので、このような言葉を造って表現するようにしたらしい。
このあたりの表現には、かなり苦労をしたみたい。

自分が入学したのは、この年。
Macが好きだったのでKMUGの部室に行ったのだけど、そしたらなんか塾総に入ってたw

リシュルート2004

3年目となる『リシュルート2004』の表紙は、こんな感じ。

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ミス慶應が表紙になるのが定番となったのは、ここから。

『リシュルート2004』で重要なのは、「リシュルート発刊宣言」。

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これは、当時の編集長だったTさんが、『リシュルート』は『CARE』とは違うんだぞ、ということを示すために書いたもの。
何度か改訂が入っているようだけど、今でも『リシュルート』に載っている。

『リシュルート2004』は自分が初めて製作に関わった『リシュルート』。
頑張ってアンケートを撒いて回収したり、集計したり、データを打ち込んだり。
あるいは、いくつか広告のデザインをやったりなんかもした。
なんとも懐かしいw

ちなみに、『CARE』ではアンケートの使い回しが行われて、情報が古くなっていたりしたことが多かったようなので、『リシュルート』ではアンケートの使い回しを一切行なっていない。
なので、毎年アンケートを取るのがホントに大変だった。
他のサークルにも協力を呼びかけ、サークルの広告を『リシュルート』に載せるかわりに、アンケートの回収に協力してもらったりもしている。

リシュルート2005

『リシュルート2005』の表紙は、こんな感じ。

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2004年と同じく、表紙はミス慶應

この年、大きく変わったのは、履修情報だけではなく、新入生向けの情報なんかも載せるようにしたこと。

実は、2004年までは、履修情報誌の『リシュルート』の他に、フリーペーパーで『LISH』(リシュ)という冊子を作って配布していた。
この『LISH』というのは、表向きは「スタイリッシュ」からの命名だけど、実際には『リシュルート』の知名度を上げたくて似た名前の冊子を作ったとのこと。
ただ、この頃になると『リシュルート』の知名度も上がってきて、逆に紛らわしいと苦情が来るようになってきたり・・・
そこで、『LISH』は廃刊にして、『LISH』に載せていたような情報や記事も『リシュルート』に載せてしまおう、ということになった。
(ちなみに、『塾生旬報』という別のフリーペーパーを出すことになる)

このようにして、2005年で今の『リシュルート』とほぼ同じ形が整ったことになる。

ちなみに、その記事の1つでは、教員に『リシュルート』をどう思っているか、というインタビューを試みていたりもする。

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このあたりからも、『リシュルート』が単なる楽勝を目指す冊子ではなく、塾生と教員を繋ぐ冊子であり、そのために何をしなければいけないかということを模索している様子がうかがえる。

リシュルート2017

ここからちょっと時間を飛ばして、『リシュルート2017』へ。

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ありがたいことに、卒業してからも毎年ちゃんと送ってきてくれているので、今もこうして見ることが出来ていたりする。
今年の『リシュルート2018』はまだ届いていないので、これが手元にある最新。

「リシュルート発刊宣言」は、このとおり、今もちゃんと載っている。

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そして、授業情報は、さらに充実したものに。

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他、新入生向けの情報もたっぷり書かれていて、ボリュームたっぷり。

厚さ比べ

実際、厚さを比べてみると、以下のような感じ。

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2002、2003は中綴じで、だいぶ薄い。
そこから2004で無線綴じになって背表紙が出来るようになり、2005では新入生向けの情報も追加したことで、その厚みもぐっと増している。
(ちなみに、2004の背表紙に何も書かれていないのは、デザインし忘れたからw)
そして、2017ではさらに厚みが増えていることが分かると思う。

登録されている講義数は、2002年で250科目、2003年で350科目、2004年で500科目以上となり、今も500科目以上の情報が載っている。


ちなみに、ツイッターとかを見ていると、『リシュルート』の情報はあてにならない、と書かれていることも。
慶應生なら、そんな頭の悪いことを書かないで欲しいのだけど・・・

一つ、分かって欲しいのは、もし仮に『リシュルート』の情報があてにならないのだとしたら、『リシュルート』をそうしてしまっているのは、自分たち自身だということ。

『リシュルート』は、これまでにも書いた通り、『CARE』の反省を踏まえて、アンケート至上主義で作られている。
ちゃんと教室にまで行ってアンケートを撒き、実際に授業を受けている人のアンケートを回収し、それを集計しているのは、アンケート至上主義だから。
ネットとかで口コミを集めたらもっと楽かもしれないけど、それだと実際に授業を受けていない人だって回答できてしまう。
それじゃあダメだからこそ、大変なのを分かっていて、こうして足で情報を集めているわけで。

高校までは、待っていれば親や教師が情報を運んで来てくれたかもしれないけど、大学に入ったのなら、そんなのはダメ。
自分たちで自律して情報を受け取り、正し、そして発信していかないと。

もし、『リシュルート』の情報と実際に授業を受けてみての感想が違うのなら、情報を正すためにアンケートに記入し、後輩や教員に情報を伝えていく。
『リシュルート』の情報が正しく、満足な授業が受けられたのなら、正しい情報を伝えてくれた先輩に報いるためにもアンケートに記入し、後輩や教員に情報を伝えていく。
そうやって情報を組織化していけば、義塾全体、さらには社会全体を、よりよいものにしていけるし、その恩恵は自分にも巡ってくることになる。

それが、何事も他人任せ、権利は求めるけど義務は果たさない、という態度で、アンケートにも非協力であれば、情報は腐るし、『リシュルート』の質もどんどん落ちていってしまう。
最終的に、自分の首を自分で締めることになる。

福澤先生は「独立自尊」を唱えたわけだけど、それってつまり、こういうこと。
責任を他人のものとせず、自分のものとして、自分が何をしないといけないのかをちゃんと考えていかないとね。

今日はここまで!

お花見ライドに行ってみた。

暖かくなってきて、桜もいい感じだったので、お花見ライドに行ってみた。

ルート

今回走ったルートは、以下のような感じ:

一昨年のお花見ライドと同様、上野と千鳥ヶ淵を巡るんだけど、そこからちょっと足を伸ばしてお台場から葛西臨海公園まで行き、そこから江戸川土手のサイクリングロードを走るというルート。

一昨年の様子は以下から:

上野

ということで、まずは上野から。

一昨年はだいぶ散っちゃってたんだけど、今回はかなりいい感じだった。
ソフトクリームも食べれたしw
(まぁ、桜ソフトじゃなくて、イチゴとバニラのミックスだけどw)

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お昼

上野を出た後は、Y's Roadのウェア館にちょっと寄ったりした後、秋葉原を通過して靖国通りへ。
そして、ちょっと遅めの昼食。

何を食べようか迷ったんだけど、ちょっとがっつり食べたいなと思ったので、神保町の「カロリー」へ。

http://kitchen-calorie.com

ここはレトロな感じの洋食屋で、名前の通り、ボリュームたっぷりの料理が出てくる。

自分が食べたのは、ジャンボ鉄板焼き。

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カロリー焼き(牛肉、玉ねぎをニンニク醤油で炒めたものがパスタの上に乗ってる)に、ハンバーグ、カニクリームコロッケがついたもので、ライスもついて890円。
ニンニク醤油がかなりいい感じで、美味しかった。

千鳥ヶ淵

たっぷり食べて満足したので、再び靖国通りに戻って、西へと向かう。
目指すは千鳥ヶ淵

千鳥ヶ淵の桜もほぼ満開で、すごくいい感じだった。
ボードの数の凄いこと凄いことw
人も溢れかえってた。

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関係ないけど、カードキャプターさくらとのコラボ(スタンプラリー)もやるっぽい。

千代田のさくらまつりコラボ -カードキャプターさくら公式サイト-

3/26(月)からということで、ちょっと興味ある・・・

お台場〜葛西臨海公園

今回はここから銀座へ抜けて、そのままお台場まで行ってみた。

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途中、左折する車が結構多くて、なかなか大変だった。
もうちょい安心して走れるといいんだけどねぇ。

そして、お台場からは湾岸道路を使って葛西臨海公園へ。

途中、葛西臨海公園に入って行くルートが分からなくて、かなり迷った(^^;
道を横断するのが難しい・・・
次走るときは、もうちょっとちゃんと調べてから行かないとなぁ。

帰路へ

そんなこんなで、やっとこ葛西臨海公園にたどり着いたんだけど、だいぶ夕方になっていたので、園内は全然見ずに帰路へ。

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千葉ネズミーリゾート・・・

江戸川サイクリングロードはもう走り慣れた道なので、なんの不安もないのだけど、久々に自転車に乗ったので、けっこう大変だった。
風も冷たくなってきてたし。

とにかく腰とお尻が痛くて大変だった。
お尻はやはり乗ってないと弱くなるね・・・
鍛えねば。

そんなこんなで、休みを挟みつつ、北上。

途中、柴又の寅さん記念館のところでも休憩をしたんだけど、ここの桜もけっこういい感じで咲いてた。

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そして、埼玉に戻ってきた頃にはだいぶ暗くなってしまってた。
もうちょい早ければ、三郷あたりで菜の花がきれいに見れたと思うんだけどなぁ。
少し残念。

何はともあれ、無事帰宅。
距離は80km強。
ただ、久々に走ったので、だいぶ疲れた(^^;
これから暖かくなってくるし、またいろいろ走りに行きたいな。

今日はここまで!