いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

ゲムマ2016秋新作ゲーム体験会に行ってきた。

ゲムマもいよいよ今週末。
それに先立って、11月27日(日)に、池袋のサイコロブクロでゲムマ新作体験会が開かれた。

当日は時間を区切っての3部制で、12:30〜15:30の第1部、15:45〜18:45の第2部、19:00〜22:00の第3部という構成だった。
自分は夕方からは地元のゲーム会に参加する予定だったので、第1部だけ参加してきた。

だいぶ遅くなってしまったけど、そのレポート。

遊んだゲーム

遊んだゲームは、以下の4つ:

  • 聖女ちゃんと魔女ちゃん(サークル:AHC / 居眠りの街さん)
  • The Servant of Number(サークル:Dachsさん)
  • 痛風スゴロク(サークル:モテゲー男子更衣室さん)
  • ダブルピックス(サークル:有限浪漫さん)

3時間と短かったので、あまり多くは遊べてない(^^;

聖女ちゃんと魔女ちゃん

まず最初に遊んだのは、AHC / 居眠りの街さんの『聖女ちゃんと魔女ちゃん』。

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テーマは、村にやってきた姉妹を村人たち(=プレイヤー)がおもてなしするというゲーム。
プレイヤーはおもてなしとしてカードを出すので、一番数字が大きな人のところに姉が、一番数字が小さい人のところに妹がやってくる。
けど、その姉妹は実は聖女だったり悪女だったりして、聖女が来てくれれば勝利点チップを貰えるんだけど、悪女が来てしまうと逆に勝利点チップを支払わないといけない。
なので、うまいこと立ち振る舞って、聖女を招き入れ、悪女が来ないようにする、という感じ。

ポイントは、聖女と悪女は紙一重ということで、姉は最初は聖女、妹は最初は悪女なんだけど、途中で聖女にも悪女にも変わる。
今どちらなのかは見えるようになっているので、その状態を見て、うまく勝ちを狙ったり、負けを狙ったり、どちらにもならないことを狙ったりする感じ。

カードのプレイの仕方がちょっと変わっていて、手札からそのまま出して自分のカードとするか、他の人にカードの交換要求をして、他人の手札からランダムに選んだカードを自分のカードとしてプレイする。
このとき、ランダムに選んだカードによっては特殊能力が発動したりする。

と、ここまで聞くと、なかなか戦略性がありそうな面白そうなゲームに思えるかもしれないんだけど、自分が実際にプレイした感覚としては、「まったく分からない」・・・
ネガティブな感想になってしまって申し訳ないのだけど、プレイの方針の立て方が自分には全然見えなくて、ゲームを遊んでいる感じがまったくしなかった。
それこそ、何やら煩雑な処理を繰り返しているだけのような。

自分が感じたマイナス点を挙げておくと、以下のような感じ:

  • とにかく処理が煩雑。
    例外処理が多すぎて、ゲームを作った人じゃないと処理しきれないケースがあってもおかしくなさそうに感じた。
    この例外処理の多さをちゃんとルールでカバーしきれているのか、かなり心配。
  • カードの効果がカードに書かれているけど、その効果は自分が意図して発動できない場合がほとんど。
    どういうことかというと、他の人からカードの交換要求をされて、他の人に(ババ抜きのようにランダムに)カードを引かれたときに効果が発動するカードが多い。
    けど、他人にドローされないと効果が発動しないんだから、読むだけ無駄というか。
    自分で意図してそのカード効果を使えるならともかく、発動するかどうかも分からず、発動しても自分に得がないカードテキストを読まないといけないとか、ただでさえカードテキストでゲームの展開幅を作るようなゲームがあまり好きでない自分にとっては、苦行にも近い。。。
  • プレイの選択によってどうなるかが全く分からない。
    手札が3枚、プレイの仕方が2通り(そのままプレイか、交換要求を出してプレイ)なので、6通りしかないんだけど、どうしたらいいのかさっぱり分からない。
    強いカードをプレイしても一番弱いカードでひっくり返される場合もあるし、交換要求をしてもランダムにドローなので得なのか損なのかもまったく謎。
    交換されたときに効果を発揮するカードは手元にとっておけばいっぱい食わせられるかもしれないけど、そもそも引かれるかどうかも不明。
    そもそも、そのままプレイする場合、裏向きでプレイするので、他人がどんなカードをプレイしたのかも分からない。
    これでどうやって選択すればいいのか・・・
  • 交換を要求されたときの謎の発声。
    交換を要求され、ドローするカードを選ばれた場合、そのカードに書かれている掛け声?をドローされる側が言うというルールが入ってる。
    小さめの数字の場合と、大きめの数字の場合、あと、いくつか特殊な場合があるとのこと。
    けど、これがまったく意味がない。
    というのも、ドローする側は、この発声を聞いたからといって選択するカードを変えられるわけではないから。
    他の人に、どれくらいの大きさのカードが引かれたのかを知らせるのなら、カードを引いた人が発声すればいいのに。

まぁ、いろいろ書いたけど、これはあくまで自分がプレイしての感想なので。
いわゆる一つのノットフォーミー。
カードテキストがたくさん書かれてるゲームが大好きな人もいるし、好みは人それぞれだからね。
「そこまでダメ出ししてるなら、オレが面白さを見出してやんよ!」という気概のある人は、ぜひ遊んでみてほしい。
たぶん、自分には面白さが分からなかっただけで、面白さの分かる人には分かるゲームなんだとは思うので。

なお、コンポーネントはそのままでも、次のようなルールにすれば、(自分にとっては)もう少し遊びやすいゲームになるかな、と思った:

  • 手札は1枚で、選択はそのままプレイするか、誰かと交換するか。
    (すでにプレイされているカードと交換してもいい)
  • 手札を交換して誰かからもらってきた場合は、そのカードを表向きにし、数字とカード効果が見えるようにして、カード効果を発動。
    (交換であげたカードは裏向きのままで効果は発動しない)

運要素はかなり大きいけど、ククが少し複雑になったようなゲームになって、パーティーゲームとしてはそこそこ楽しめると思う。

The Servant of Number

次に遊んだのは、Dachsさんの『The Servant of Number』。

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対戦型カードゲーム(マジックザギャザリングとか)のシステムを使ったスゴロクといった感じで、円状に並んだタイルをプレイヤー駒が進んでいき、タイルの効果が発動したり、モンスターを召喚して配置したり、モンスターと遭遇したらバトルになったり、というゲーム。

自分がプレイしたときに感じたのは、ダイスを振るかわりに手札をプレイしてプレイヤー駒を進めていくモノポリー(あるいは「いたスト」)という感じで、悪い効果のタイルや他の人のモンスターを避けながら、自分のモンスターを配置していって(これがモノポリーでいう家の建設にあたる)、他人のHPを削りきる(そして、自分は生き残る)ことを目指す。
自分はプレイしたことないけど、「カルドセプト」みたいな感じとも。

面白いのは、自分の手番が終わる最後に、手札からカードを一枚「除去」しないといけないというルール。
特殊能力のあるカードも、効果を発揮すると「除去」されてしまう。
そしてなんと、手番の最初で手札の補充をするとき、決められた枚数まで補充できなかった場合には、ゲームから脱落になる。
カードはマスを進めるのにもバトルを行うときにも使うので、バトルのときに有利な大きな数字のカードは残しておきたいけど、大きな数字ばかりになってしまうと、マスを進むときの自由度が下がってしまい、悪い効果のマスを踏んでしまう可能性が高まる。
なので、どのカードを除去するのかは、なかなか悩ましい。
同様に、カード効果はなかなか便利なんだけど、使うと除去されてしまうので、手札補充が出来なくなって脱落してしまう可能性も。
なので、使うタイミングが重要になってくる。

序盤はカードも潤沢にあるので、悪い効果のマスやモンスターのいるマスに飛び込むということもほとんどなく、平穏そのもの。
ただ、ゲームが進んでいくと、悪い効果のマスやモンスターも増え、そして山札は枯渇していくので選択肢が狭くなっていき、どんどん緊張感が高まっていく。
最後はついに戦いが避けられなくなり、勝つか負けるかのバトルに至り、勝負が決する、という感じで、終盤に向けて盛り上がっていくのが非常に面白かった。

対戦型カードゲームのシステムとモノポリー的なスゴロクの要素がうまい具合に組み合わさっていて、とてもよかった。

一応、少し不満に思った点も書いておくと、コンセプトのあるプレイングをするのは難しそうだなぁ、ということ。
対戦型カードゲームの場合、デッキを組む段階が一番面白く、プレイングはその答え合わせにすぎない、なんて言われることがあるくらいに、「どういうコンセプトでデッキを作るのか」というのが重要になってくる。
速度重視で細かくダメージを与えていくデッキだったり、爆発力重視で常に逆転の一発が狙えるデッキだったり、妨害重視で相手を封殺したところで勝ちにいくデッキだったり、トリッキーな効果でコンボをつないでいくデッキだったり、特殊勝利を目指すデッキだったり、いろいろ。
でも、このゲームの場合、基本のカードセットだと、コンセプトを持ってプレイするには、ちょっと幅が狭すぎるかな、と。

ただ、ここで「基本のカードセットだと」と書いたとおり、拡張のカードセットというのも作っている感じっぽい。
拡張は拡張で難しいものがあるけど(組み合わせが一気に増えるんで、バランス調整が大変)、それでプレイングに幅が出るなら、期待したいところ。

痛風スゴロク

続いて遊んだのは、『痛風スゴロク』。
サークルはポッドキャストでおなじみのモテゲー男子更衣室さん。

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もう名前の段階で面白いからズルいw
そして、実際のプレイもバランスゲーだったりして、面白いw

テーマとしては、痛風一歩手前のプレイヤーたちが食べ放題にやってきて、痛風が発症しないように注意しながら、元が取れるくらいに料理を食べることを目指すというゲーム。
全員で元が取れればプレイヤー側の勝利なので、協力ゲームになっている。

プレイヤーたちは、ダイスを振ってマスを進んでいき、止まった先で料理をトレイに載せるか載せないかを選択する。
このとき、その料理にどれくらいプリン体が含まれているのかは、謎。
プレイヤーたちで話し合って、どうするか決めていい。
一周したら、スタート地点に戻って、トレイに載せた料理を実際に食べていく。
このとき、プリン体がその料理にどれくらい入っているのかが明らかになって、その数の分だけ、キューブを積んでいくw
キューブが崩れたら、その人は痛風が発症したということで、アウトw
そんな感じで3周行い、元が取れたらプレイヤーの勝ち、そうでなければ負け。

なんともバカバカしい内容だけど、これが非常に面白いw
そして、勉強になる。
卵とかイクラとか、ダメそうなのに大丈夫なのね。
(細胞の数が重要らしく、なので卵は大きな細胞1個なので、プリン体はほとんどないんだとか。ただ、精巣や卵巣とかになってくると、また話は別)
あと、ビールに限らず、アルコールはアカンらしい。

このときは、誰も痛風を発症することなく、無事クリア!

ダブルピックス

最後は有限浪漫さんの『ダブルピックス』。

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ルールはすごく簡単で、手番順にカードを1枚ずつめくって、すでに場に出ているカードと同じ数字が出てしまったら、場にあるカードをすべて引き取る、という感じ。
それが嫌なら、場に出ている一番最後のカード1枚を引き取れば、パスできる。
引き取ったカードはマイナス点になるので、確率とかを考えながら、カードをめくるのか、それとも1枚引き取って済ますのかを選択することになる。

これはホントにシンプルなゲームなんだけど、盛り上がるw
ぴっぐテンのように、勢いが重要w

一応、特殊なカードが1種類だけあって、それが「ダブル」のカード。
このカードがめくられた場合は、次の人は「2枚とも赤」か「1枚以上青を含む」かを選び、カードを2枚めくることになる。
ちなみに、赤のカードの方が圧倒的に多い。
宣言通りにめくれれば、ダブルのカードを引いた人が場のカードをすべて引き取り、逆に宣言通りにめくれなければ、宣言した人が場のカードをすべて引き取ることになる。
いずれにしても、どちらかは場にあるカードをすべて引き取ることになるので、一気に盛り上がるw

これはぜひともお酒を飲みながらワイワイとプレイしたいなw


ということで、今回遊べたのはこの4つ。
他にも新作を出すサークルさんはたくさんいるので、どれを買おうか悩ましいねぇ。

今日はここまで!