ちょっとしたメモを取りたいときに重宝する、メモ帳アプリ。
MacやiOSでは、デフォルトで「メモ」というアプリが入っていて、これも使えないことはないんだけど、いろいろと問題があるのも事実。
そこで、もうちょっとスマートに使えるメモ帳アプリを探したんだけど、「Simplenote」というアプリがいい感じだったので、紹介したい。
「メモ」の問題点
まず、そもそもMacやiOSの「メモ」の何が問題だったのかを書いておく。
ネットワーク同期のタイミングがおかしい
一番の問題はこれ。
自分が他のメモ帳アプリを探そうと思ったきっかけもこれ。
MacやiOSの「メモ」は、iCloudのアカウントを使っている場合、ネットワーク経由で自動的に同期をとってくれるようになっている。
だけど、実際に使ってみると分かるのは、この同期のタイミングがどうにもおかしい。
例えば、まだメモを取ってる途中の書きかけ(場合によっては文字が変換される途中)の状態で同期され、かと思えば、メモを書き終わったのにその内容がいつまで経っても同期されずに、書きかけの状態しか見れなかったり。
あるいは、酷いときだと、同じ名前のメモが2つに増殖したりするなんてこともある。
これがホントに酷い罠で、「あれ?」と思って増殖したメモの片方消したら、両方とも消えたりする!
このせいで、自分は2013年〜2015年に初めて遊んだボードゲームの一覧が全部消えた・・・
アカウント管理が煩雑
「メモ」がiCloudに対応したのは、調べてみると2011年からで、最初から使えていたわけではない。
ただ、それまでもMacとiOSで同期をとること自体は出来て、その場合、iTunesで同期をするようになっていた。(※この方法は、自分は使ったことがない)
そして、もちろん同期をせずに、それぞれの端末で使うことも可能だった。
そんなわけで、同期の仕組みは建増しで作られたもので、非常に煩雑になっている。
iCloudで同期するつもりでメモを書いたら、別のアカウントで書いていて、同期されていなかったり・・・
もっとシンプルに一元管理できるのが望ましい。
分類がフォルダ形式
メモも、数が増えてくれば、必要に応じて分類したいところ。
MacやiOSの「メモ」は、フォルダ(ただし、一階層のみ)を作って、メモを分類できるようになっている。
ただ、今どきフォルダ形式というのは古くて、やはりタグ形式が望ましい。
というのも、タグ形式には次の利点があるから:
- フォルダ形式の上位互換になっている。
(タグをつける=そのタグのフォルダに振り分ける、として扱える) - タグの付け替えでフォルダの移動を実現できる。
- フォルダに分類する場合、1つのフォルダからしか参照できないけど、タグをつける方式なら、複数のフォルダから参照できる。
- (上記に関連して)ツリー状でなくネットワーク状の階層構造を作れる。
フォーマットがコピーされる
Macで「メモ」を使っていたときに割とイラっとさせられたのが、これ。
ネットで見ていた情報をちょっとメモとして残しておきたいときに、コピペすると、フォーマットまでコピーされてきて、酷い見た目になる。
(一応、「編集」-「ペースとしてスタイルを合わせる」を使えば、フォーマットはコピーされないようにすることも出来るんだけど、面倒)
メモに残しておきたい情報はテキストの情報だけなので、フォーマットなんていらない。
むしろ、フォーマットは扱えないように制限されていて欲しいくらい。
自分がメモ帳アプリに欲しいと思った機能
というわけで、自分がメモ帳アプリに欲しいと思った機能を列挙すると、以下:
- MacでもiOSでも使える。
- ネットワークで同期がされる。(しかも、出来るだけ迅速に、矛盾なく)
- アカウントの管理が分かりにくくない。
- タグを使って分類できる。
- 扱う情報はテキストのみ。
- 検索機能がある。
最悪、なければ自作するつもりだったんだけど、いい感じのアプリが見つかったので、それを使うことにした。
Simplenote
その見つかったいい感じのアプリというのが「Simplenote」。
Simplenoteには、以下のような特徴がある:
- MacやiOSはもちろん、AndroidやKindle、Webからも使える。
- ネットワークで同期がされる。
- タグを使って分類できる。
- 扱う情報はテキストのみ。
- 一行目はメモのタイトルとして扱われる。
- Webの場合、Markdownが使える。
- 検索機能がある。
- 変更履歴がバックアップされる。
- メモをピンでリストのトップに固定しておくことが出来る。
- 他のごちゃごちゃした機能がない。
- シンプルで見た目が洗練されている。
- もちろん無料。
これはいいw
面白いーーというか、なるほどと思わされたのが、テキストの一行目をタイトルとして扱うという機能。
メモをあとで見るとき、それが何のメモなのか一目で分かるように、メモにタイトルをつけておきたいというのはよくある要求。
その場合、「タイトル」と「本文」というふうに、普通は入力欄を分ける。
けど、そうした場合、本文を入力するためには、一度フォーカスを本文の入力欄に移さないといけなくなる。
ところが、「Simplenote」の場合、テキストの一行目をタイトルとして扱うとしているので、単に改行すればそれ以降が本文扱いになり、入力が非常に簡単になっている。
これは素晴らしい。
それと、変更履歴のバックアップ機能があるというのも嬉しいところ。
もちろん、全部を保存しているわけではないので限界はあるのだけど、これならうっかり編集してしまっても、元に戻すことが出来る。
あと、メモによっては常に最初の方に表示しておいて、他のメモには埋もれさせたくないメモというのも存在する。
そういったメモは、ピンをつけることでリストのトップに固定しておくことも可能になっている。
Mac版 Simplenote
Mac版のSimplenoteは、App Storeからダウンロードできる。
ダウンロードして起動すると、次のようなサインアップ画面が表示される。
ここでメールアドレスとパスワードを入力して「Sign Up」ボタンを押せば、アカウントが作成され、ログインする。
すでにアカウントを作ってある場合、「SIGN IN」をクリックして、ログイン画面を表示させるといい。
ログインすると、次のような感じ。
左から、タグ一覧、メモ一覧、メモの内容が表示されている。
メモの内容は、一行目がタイトルとして太字で表示されている。
そして、メモの内容の一番下についてるのがタグで、ここには複数のタグをつけることが出来る。
(つけないことも可能)
メモを追加したい場合、「+」のボタンを押せばいい。
あと、検索はメモ一覧の下の方にある「Search」から。
タグ一覧からタグを選択すると、そのタグをつけられたメモの一覧が表示されるようになる。
この状態で「+」ボタンを押した場合、最初からそのタグのついたメモが作られるので、便利。
メモを一覧のトップに固定したい場合、ピンをつける。
右上の「…」ボタンをクリックすると表示されるメニューから、「Pin to Top」を選べば、ピンがつけられる。
また、「History...」を選べば、変更履歴を見ることが出来る。
iOS版 Simplenote
iOS版のSimplenoteは、iTunesからダウンロードできる。
ダウンロードして起動すると、Mac版と同様に、サインアップ画面が表示される。
ログインすると、次のような感じで、メモ一覧が表示される。
右上の「+」を押せば新規メモが作成できる。
また、上部の入力欄で検索も可能。
左上の「<」を押すと、タグ一覧が表示される。
タグの編集や設定もここから行う。
そして、タグを選択すると、そのタグをつけられたメモの一覧が表示される。
メモを選択すると、その内容が表示される。
この状態で右上の「i」ボタンを押すと、メニューが表示される。
ピンのつけられたメモの場合、「上部固定中」となっている。
そうでない場合、「上部に固定」というボタンになっているので、そこをタッチするとピンがつけられる。
また、「履歴...」を選択すれば、次のように変更履歴を見ることが出来る。
こんな感じで、とてもスマートなメモ帳になっているので、オススメ。
しかも、無料だしねw
今日はここまで!