いものやま。

雑多な知識の寄せ集め

トリックテイキングゲームのイロハを語ってみた。(その2)

昨日はトリテのイメージと専門用語について語ってみた。

今日はトリテのプレイングについて語ってみたい。

f:id:yamaimo0625:20160313142903j:plain

プレイの方針

さっそく、プレイの方針について。

といっても、自分もそんなにトリテが上手いわけではないので、基本的なところを。

まず、トリテをやったことがある人なら経験があると思うのが、選択の余地もなくほぼ自動的に出すカードが決まってしまって、ぐぬぬとなったこと。
自分から能動的な選択が出来ずに、何これクソゲー、と思ったことがある人も多いはず・・・

これを生んでいるのが、「マストフォロー」というルール。
そして、上記のような経験をすると、「マストフォロー」とかいう、プレイヤーから選択肢を奪うクソルールは、なくした方がいいんじゃないか?と思い、そんなクソルールを採用しているトリテなんか嫌いだ、となる人がいても、おかしくはないと思う。

けど、そこが逆に、ポイントとなる。

考えてみて欲しい。

なんで出せるカードが限られてしまうのか?

答えは簡単。

リードされたのと同じスートのカードを持っているから。

もしくは、

リードできていないから。

逆に言えば、それらを避けるように出来れば、自由にカードを出すことが出来る、と。

例えば、リードされたのと同じスートのカードを持っていなければ、自由にカードを出せるので、切り札をプレイしたり、あるいは、いらないカードを捨てたりすることが出来る。
また、そもそも自分がリードであれば、好きなカードを出し、他のプレイヤーの出すカードに縛りをかけることが出来る。

ここから導き出される方針は、以下の2つ。

まず、何かしらのスートを手札からなくすことで、自由にカードを出せる機会を増やすということ。
ちなみに、あるスートが手札にないことを、そのスートが「ボイド」である、と言ったりする。
(プログラムに馴染みのある人であれば分かると思うけど、"void"、つまり、「空っぽ」ということ)

そして、タイミングよくリードを得ることで、自分の好きなカードを出す機会を得るということ。
タイミングよくリードを取れれば、そこからいろんな行動をとることが出来る。

これまでの内容を見て分かる通り、「マストフォロー」というルールが働くことによって、トリテではリードを持っているプレイヤーが、他のプレイヤーより圧倒的に有利になっている。
テニスでいうサーブ権のようなものだ。
その、リードプレイヤーの攻撃をいかにかいくぐり、自分が攻撃するターンに持ち込めるのか。
その駆け引き、読み合い、そして、自分と相手の手札のコントロールというところに、トリテの面白さは詰まっている。

逆にいうと、「メイフォロー」のゲームだと、このあたりがかなりふわっとなる。
リードをとって攻撃しても相手はいくらでも躱しようがあるし、フォローされなかったからといってそのスートのカードが手札にないと読むことは出来ない。
「マストフォロー」によって、相手の手札のコントロールや読みが可能になり、そして、攻防の妙が生まれてくる。

じゃあ、リードを持ったときの攻撃として、どんなことが可能なのか。

まず分かりやすいのは「トランプ狩り」。
トランプ、つまり、切り札というのは、言葉通り、「フォローする側の」切り札となる。
なぜって、リードという攻撃をかいくぐり、かつ、自分がリードする権利を引っ張ってこれるわけだから。
逆にいうと、せっかくリードという権利を得ても、その権利を奪われかねないのが、トランプという存在になる。
そこで、ならばと「切り札でリード」を行うことで、無理やり他のプレイヤーから切り札を引き出すことが出来る。
そして、場に切り札がなくなれば、安心して切り札でないスートのランクの高いカードを出すことが出来るようになる。

また、ほぼ確実に勝てるカードでリードを行うというのも出来る。
例えば、まだスペードが一度もリードされていなくて、スペードの一番強いカードを持っていれば、それでリードすることで、ほぼ確実にそのトリックをとることが出来る。
というのは、まだ一度もリードされていない場合、そのスートがボイドになっている可能性は低いので、ほぼ間違いなくフォローされるから。

あとは、ボイドを作るために自分の手札にほぼないスートのカードをリードするというのもある。
ボイドが作れれば、かなりコントロールが楽になる。

それと、終盤になってくると、カードが残っているスートの種類もトランプも少なくなってくる。
そうなると、フォロー出来るかどうかで勝負が決まってくることが多い。
それこそ、そのスートで一番最弱のカードであっても、他にフォロー出来るプレイヤーがいなければ、それだけで勝ちになる。
なので、他のプレイヤーがフォローできないスートでリードを行うというのが、有効になる。

それに関連して覚えておきたいのが、「ロングスート」という概念。
これは、自分の手札で枚数がやたら多いスートのこと。
トランプが枯れている場合、リードを奪ってこのロングスートでリードを行えば、他のプレイヤーはフォローが困難で、しかもトランプで主導権を奪い返すことも出来ないので、「ずっと俺のターン!」をすることが出来る。
ただし、このロングスートは諸刃の剣でもあって、自分の手札にやたらと多いということは、他のプレイヤーの手札には少ないということ。
すると、どうなるのかというと、他のプレイヤーからリードされることが少なくなる。
結果、フォローが出来ず、全部捨て札になってしまうということも・・・
なので、リードを得るタイミングというのが非常に重要になってくる。

終盤の話に関してもう一つ、「ボイド」や「ロングスート」は手札のスートの偏りを大きくする動きなわけだけど、逆に、どのスートも出来るだけ保持しようとするのがいい場合もある。
特に、手札に強いカードがほとんどない場合。
なぜかというと、上記のようにフォローできないことを期待してリードしてくる場合があるから。
この場合、出来るだけフォロー出来るように広く持っておくことで、思わぬ勝ちを得たりすることが出来る。

カウンティング?

さて、トリテでよく話題になるのが、カウンティングの話。

上記で見ての通り、場にどんなカードが残っているのかというのは、すごく重要な情報だったりする。
なので、カウンティングは大切といえば大切。

ただ、そうなると、「カウンティングは難しいから、自分にはトリテは無理」となってしまう人もいると思う。

かくいう自分も、カウンティングは苦手w
正直、ちゃんと覚えてられない(^^;
なので、かなりフィーリングでしかカウンティングは行ってないけど、そんな自分でもトリテは楽しめているので、あまり肩肘張らずに楽しんだらいいと思う。

簡単に出来るカウンティングとして、「どのスートが何回リードされたか」というのがあると思う。
これをやるだけでも、だいぶ違う。
というのも、「マストフォロー」のルールがあるので、何回リードされたかを覚えておけば、そのスートが何枚くらい残っているかは、簡単に分かるから。

例えば、1つのスートが13枚で、4人でプレイする場合、平均で3枚くらい持っていることになる。
となると、1回目のリードはほぼフォローされるし、2回目のリードもけっこうフォローされる可能性が高い。
もちろん、ボイドを作られていなければ、だけど。
仮に2回とも全員がフォローすれば、13枚中8枚が使われたことになり、残りは5枚とすぐに分かる。
あるいは、一度もリードされていなければ、そのスートはほぼ13枚残っているということも分かる。

こんなふうに、どのスートが何回リードされたかという情報は、比較的覚えやすくて、結構重要なことが分かるので、オススメ。

アプリのススメ

あとは、実際に遊んでみるのが一番いいと思う。
その中で気づくことも多いだろうし。

ただ、あまり慣れてない状態でいきなり人と遊ぶのは、もしかしたらストレスがあるかも。

そんな場合、アプリで遊んでみるのも一つの方法。

オススメはウィザード。

Wizard

Wizard

  • Sean O'Connor
  • ゲーム
  • ¥480

手札をコントロールするというのがよく分かるし、何より面白い!

ということで、ぜひいろんなトリテを遊んでみて欲しいなw

今日はここまで!

トランプゲーム大全

トランプゲーム大全

夢中になる!トランプの本―ゲーム・マジック・占い (主婦の友ベストBOOKS)

夢中になる!トランプの本―ゲーム・マジック・占い (主婦の友ベストBOOKS)

Wizard Card Game

Wizard Card Game

Wizard

Wizard

  • Sean O'Connor
  • ゲーム
  • ¥480